こんにちは、毛糸です。
先日こういった呟きをしました。
監査法人の長時間労働に嫌気がさしてホワイトな弊社に転職してくる人たくさんいますが、中には「張り合いがない」「ここにいたらダメになる」と言ってすぐ辞めてしまう人もいますね。
仕事は与えられるものというマインドを変えられなかったんでしょう。
張り合いがないなら自分で仕事とればいいのに。— 毛糸=会計士×ファイナンス×IT (@keito_oz) 2019年5月7日
私はいわゆる「ホワイト企業」に勤めていますが、ときどき転職してすぐに「こんなはずではなかった」と失望して会社を去る人がいます。
今回はそんな人の思考とその理由について考えてみたいと思います。
ホワイト企業のホワイトさ=バッファ
私は会計事務所に勤めています。採用されるのは大手監査法人の出身者が殆どで、日本を代表する企業を相手に決算支援を行っています。
決算は、締切との戦いです。
株主総会や有価証券報告書の届け出期限は法律で定められており、これに遅れるとペナルティをくらいます。
決算を滞らせることは会社の信頼を損ねることであり、したがって、決算中に人員が倒れたりしてしまわないように、ある程度のバッファをもたせた計画を立てます。
私のいる会計事務所では、残業を前提とした働き方はしません。
必然的に「ホワイト」な職場環境になります。
監査法人は長時間労働が常態化していますから、文化的な日常を送ろうと我が社に来る人も少なくありません。
しかし、こうした人の中には、ごく短期間でやめてしまう人がいます。
「張り合いがない」とやめていく人たち
監査法人と異なり、私のいる組織では大量の仕事を残業で消化していくようなやり方をとりません。
監査法人では「仕事はいくらでもある」わけですが、ホワイト会計事務所ではプロジェクトを成功させるために必要なバッファを大切にしており、したがって仕事が無尽蔵に降ってくることはありません。
ここに不満の芽があるようです。
監査法人のように次から次へと仕事が降ってくる環境に慣れた人は、ホワイト会計事務所が「張り合いがない」と感じられるようです。
プロジェクトマネジメント上必要なバッファを「ヒマ」と勘違いし、「ここにいたら人としてダメになる」と漏らす人すらいます。
今までは定時に上がることなんてめったになかったのに、ホワイト企業ではそれが当たり前になる世界ですから、手持ち無沙汰になるのでしょう。
ホワイト企業に入って始めて自分のワークスタイルに気づき、ホワイト企業が合っていないと判断する人は、ホワイトな職場環境を捨ててしまいます。
ホワイト企業を謳歌出来ない理由
ホワイト企業には余裕があります。
これはプロジェクトマネジメントにおいて必要なバッファです。
プロジェクトが想定どおりに進めば、バッファの大部分は費消されず、「ヒマ」となります。
ホワイト企業をすぐにやめてしまう人は、この「バッファ」の使いかたを知らないのではないかと思います。
バッファを使って業務のリスクを潰しこむとか、次回の準備をするとか、スキルアップのためのチャレンジをしてみるとか、そういうバッファの使いかたも出来るわけですが、
仕事を「与えられるもの」と捉えている人は、こういうバッファの有効な使いかたが思いつかないようです。
バッファを単なる「ヒマ」と捉え「張り合いがない」とすぐに会社を去ってしまう人は、バッファを積極的に利用しようという主体性にかけており、もったいないなぁと思います。
「張り合いがない」と不満を漏らすヒマがあったら、自分がやりたい仕事をとってくるために営業するくらいの積極性を持ちたいものです。
まとめ
ホワイト企業に失望する思考とその理由について考えてみました。
ホワイト企業の「ホワイトさ」を活かすには、仕事は与えられるものではないという考え方が重要です。
ホワイト企業に失望しないために、自分の仕事に主体性を持って取り組みたいですね。