エンハンスト・インデックスファンド(Enhanced Index Fund, EIF)というファンドをご存じでしょうか。
EIFはインデックスへの連動を基本としながら、インデックスを超えるリターンを狙うファンドのことです。
いわゆるアクティブ運用に分類されるファンドですが、インデックスファンドにも似た特徴を持っています。
本記事ではEIFの定義と、インデックスファンドとの違いについて述べます。
エンハンスト・インデックスファンドの定義とインデックスファンドとの違い
EIFは、インデックス構成銘柄よりも少数の銘柄で構成された、株式ポートフォリオのことを指します。
ただし、以下のような条件を満たすものとして定義されます。
- EIFポートフォリオの分散\(\sigma_p^2\)がインデックスの分散\(\sigma_I^2\)に近似する
- EIFポートフォリオの対インデックスのベータ値\(\beta_p=1\)
- EIFのリターンがインデックスのリターンより大きい(\(\mu_p>\mu_I\))
条件1.(分散がインデックスに近似)と条件2.(ベータが1)はインデックスファンドと同様です。
しかし、インデックスファンドはそのリターンがインデックスと一致するように運用されるのに対して、EIFはインデックスよりも大きなリターンを狙う点(条件3.)で、インデックスファンドと異なっています。
正のアルファを狙うという意味で、インデックス・プラスアルファ・ファンドとも呼ばれます。
エンハンスト・インデックスファンド(Enhanced Index Fund, EIF)はいわば「インデックスファンドの上位互換」と言ってもいいようなファンドです。
実際にそのような運用は可能なのでしょうか。
また、我々個人投資家はこういうファンドにアクセス可能、もしくは自身で組成することは可能なのでしょうか。
このような問いに対して、以下のテキストは、次のような驚くべき主張を展開しています。
結論から述べれば、長期投資の対象とする株式銘柄のユニバースを適切に設定したうえで等金額ポートフォリオを構築し、それを対象に自己充足的なリバランシングを繰り返すことにより、市場インデックスに一定水準連動し、これとほぼ等しいリスクをとりながら、リターンは事前、事後の双方において市場インデックスを凌駕して、プラスの多期間アルファを確保することができる。
テキストでは長期投資において利用可能なEIFの構築方法を示しているため、気になる方は是非チェックしてみてください。