『自分らしい働き方を目指して、仕事と病の両立が当たり前になる社会へ』というAERAdot.(アエラドット) の記事で,「ワークシックバランス」という言葉を知りました。
働く人の3人に1人は何らかの病気を抱えているといわれている現代において,病と向き合いながら働くことを前向きに捉えるのが,ワークシックバランスという考え方です。
記事の対談の中でパラレルワーカーの正能さんがこんなことをおっしゃっています。
私たちは、「何らかの病気と向き合っている人が目の前にいるかもしれない」という想像力を身につけ、「伝えたい人が伝えやすい関係をつくる」「伝えてくれたら手をさしのべる」という気持ちでいることが必要だと思いました。
この言葉にはハッとしました。病気と向き合っている人が目の前にいるかも知れないという想像力を,私はどれだけ持てているだろうかと不安になったからです。
目の前の相手が抱える病気や痛みを,外から見て理解できるシーンは必ずしも多くありません。一見しただけではそうとわからないハンディキャップや悩みを、相手は持っているかもしれないのです。
そんなちょっとした想像力を普段から意識することができれば,先入観によって物事を決めつけたり,思い込みで相手を傷つけたりすることが少なくなるかもしれません。
病気に限らず,この社会にはさまざまなマイノリティが存在しており,少なからず肩身の狭い思いをしています。
そういう生きづらさが少しでもなくなるように,私たち一人ひとりが,相手への気配りを忘れず,ちょっとした想像力を持って付き合っていけたらいいなぁと感じます。
自分の中にある先入観やバイアスに気づき,それをほぐしていくのは,簡単なことではありません。
しかし,ちょっとした想像力が行動になって、みんなが生きやすい社会になると,私は信じています。