こんにちは、毛糸です。
本記事では『外資系金融のExcel作成術』に含まれるつまづきポイントについて解説します。
この本には誤植(とは言えないけれど、初心者はかなりつまずきやすいポイント)があり、本に書いてある通りに財務モデルを組んでも、本に書いてある数字と一致しません。
今回は、この解決方法について説明します。
誤植?数字が合わない理由と解決策
本書の後半、財務モデルのパートには、本の通りに入力しても、本の結果と一致しない箇所があります。
具体的には、p132の前提条件を以下の通り入力したあとに、p135の予測財務数値の設備投資以下の金額が、本と一致しなくなります。
誤植かとも思いましたが、外資系金融でエクセルニンジャと呼ばれた著者が凡ミスをするはずありません。
実は、この不一致は、本書をよく読むことで解決できます。
p133に、前提条件についてこのように書いてあります。
それぞれの値は、過去実績や事業計画を基に決めます。今回は、過去5年の平均や直近の数値を参考にして決定しました。
この文章が極めて重要なポイントです。
普通に読んでいくと、p132の前提条件は青文字になっていますから、本書p106のルールに従うと、これはインプットとしてセルに直接入力された(ベタ打ちされた)ものと考えてしまいます。
これがつまずきポイントです。
実は、p132の前提条件は、過去5年の平均や直近の数値を関数を用いて計算された数値を入力する必要があるのです。
また、表示されていませんが小数点以下に数字が隠れています。
したがって、テキストに示されている数値をベタ打ちするのではなく、過去の財務数値から関数を用いて「計算」する必要があります。
実際に、以下のように前提条件を「計算」すると、以下のような前提条件になります。小数点以下に数字が隠れていることがわかるでしょう。
本書の「青文字はベタ打ち」というルールに忠実に従い、テキストに書いてあるとおりに数字を入力した人はほぼ100%、初見でこの問題に出くわすでしょう。
ネット検索では「誤植である」「修正を期待」というレビューが散見されますが、テキストの表示がややミスリーディングなだけで、誤植とは言えません。
テキストをよく読み、懐疑心を持って考えてみると、発見できる内容であったと思います。
まとめ
本記事では『外資系金融のExcel作成術』の誤植と思われる箇所について、その理由と解決策を説明しました。
文章をよく読み、批判的にテキストを読むことが試される内容だったと言えるでしょう。
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どんぴしゃりの内容でした!ありがとうございます。
Tama618さん
お役に立てて光栄です。コメント頂き、とても励みになります、ありがとうございます。
26ページのフォントのルールについての例。営業利益の数値は売上総利益+販管費となっていますね。