仮想通貨の所得計算①概略編

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仮想通貨の利益は確定申告が必要です

今年は「仮想通貨元年」と呼ばれるほど、仮想通貨が広く普及する年となりました。
仮想通貨は主に投機を目的に活発に取引されており、これにより利益を得た人も少なくないでしょう。
そんな中、今年9月、仮想通貨取引から得た利益の取扱いが国税庁より示されました。その内容は、仮想通貨から生じた損益は雑所得に区分されるというものであり、この結果、原則として確定申告により課税所得を申告する必要があります。

タックスアンサー
No.1524 ビットコインを使用することにより利益が生じた場合の課税関係https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1524.htm

雑所得は「その他の所得」、確定申告が必要です

雑所得とは、具体的にどういった所得なのでしょうか。
個人が得た所得は、10種類に分類されます。

タックスアンサー
No.1300 所得の区分のあらましhttps://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1300.htm

このうち、仮想通貨による利益は、雑所得に区分されます。雑所得とは、他の9つの所得のいずれにも区分されない所得、つまり「その他の所得」です。

タックスアンサー
No.1500 雑所得
https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1500.htm

この記事をご覧になっている多くの方は、給与所得を得ている方(いわゆるサラリーマン)でしょう。所得が給与所得のみからなる人は、年末になると会社が税金の計算をしてくれますので、確定申告は不要です。

しかし、仮想通貨により雑所得を得てしまった人は、これを別途、国に申告しなければなりません。この手続きを確定申告と言います。

タックスアンサー
No.2020 確定申告
https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/2020.htm

No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人
https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1900.htm2 1か所から給与の支払を受けている人で、給与所得及び退職所得以外の所得の金額の合計額が20万円を超える人

確定申告は1月1日から12月31日までの1年間の所得を自分で計算し、翌年2月16日から3月15日までに税務署に届け出なければなりません。

タックスアンサー
No.2024 確定申告を忘れたときhttps://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/2024.htm

雑所得の金額は総収入金額ひく必要経費で計算します

仮想通貨で雑所得を得た場合、申告すべき雑所得の金額は、次のように計算します。

総収入金額 – 必要経費 = その他の雑所得
タックスアンサー
No.1500 雑所得
https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1500.htm

では、仮想通貨の取引による雑所得において、この総収入金額はどのように計算すればいいのでしょうか。これには次のような原則があります。

ビットコインを使用することにより生じる損益(邦貨又は外貨との相対的な関係により認識される損益)No.1524 ビットコインを使用することにより利益が生じた場合の課税関係https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1524.htm

これだけでは漠然としていて、具体的な計算方法がイメージしづらいですね。そこで国税庁は、具体的な計算方法の指針を公表しました。

仮想通貨に関する所得の計算方法等について(情報)(筆者注:PDF注意)
https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/joho-zeikaishaku/shotoku/shinkoku/171127/01.pdf

この情報により、売買や使用、マイニングなど、基本的な仮想通貨取引にかかる収入金額の計算方法が明らかになりました。
こちらの解説については、別の記事で解説します。
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