やる気は唐突に湧いて出ます。
なにか嬉しいことがあったとか、親しい人に励まされたとか、ライバルが頑張っているのを知ったとか、そうときには俄然やる気が湧いてきます。
しかし、このやる気が実際に行動に結びつく期間は長くありません。せっかく心を燃やしても、一晩寝たらいつもどおりの体たらくに戻ってしまうことがよくあります。
こういった反省を踏まつつ、やる気があるときにすべきことについて考えます。
やる気の鮮度は失われやすい
やる気はある日突然湧いてきます。
やる気が生まれると、私たちは自分を変えようとします。運動をしたり、勉強をしたり、習慣を変えたりすることを思いつき、今までとは違う自分になろうと前向きな気持ちになります。
やる気が出る理由は様々です。人間関係に影響を受けたり、このままではいけないという焦燥感に駆られたり、自分の外にも中にも、やる気を与えてくれるきっかけは存在します。
しかし残念ながら、やる気の鮮度は長持ちしません。
「よしやるぞ!」と思って行動に移しても、その前向きな行動を将来に渡って継続できるかどうかは、また別問題です。
多くの場合、やる気が行動として具体化されても、その熱い気持ちはすぐに冷めてしまいます。ひとはどうしても、自分に甘くしてしまいがちです。せっかく行動を始めても、何かしら理由を見つけ、その歩みを止めてしまいます。
やる気は自分の行動を変えるきっかけを作ってくれますが、残念ながらそれまでの習慣を変えるほどの「燃焼力」を持っていることは稀です。
やる気が出たら仕組みを整えろ
私たちがやる気を得て、これまでの自分を変えようと思ったときにすべきことは、継続のための仕組みづくりです。
やる気が出たときにすぐさま行動に移すのは難しくありません。自分を変えたい、変わりたいという爆発的な熱意を原動力にして、行動しようとする意思に勢いがつくからです。
難しいのはその取組みを継続することです。
爆発的なやる気の勢いが収まってしまったときに、新しい自分を目指し行動を継続するための推進力を維持すること。これが必要になってきます。
やる気が収まってしまった数日後の自分は、きっと今まで通りの生活に戻ろうとします(それが意識的であれ、無意識であれ)。
やる気があるときにすべきことは、そのような「冷めた自分」でも行動し続けられるような仕組みを作ることです。
やる気が湧いたときはすぐに、変わるための直接的な行動(運動やら勉強やら生活改善やら)をしてしまいがちですが、それをぐっと堪えて継続のための仕組みを作ることで、そのやる気が行動変容につながる可能性が上がります。
「この気持ちは本物だ、私は変わったんだ!」という想いは幻想です。
私たちに必要なのは意識改革ではありません、行動改革のための仕組みづくりです。