公認会計士が経理業務で発揮できる価値がある!

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こんにちは、毛糸です。

私は普段、「決算支援コンサルタント」として、上場企業の経理支援を仕事にしています。

決算支援業務においては、公認会計士の資格がある種の「売り」となっており、お客さんも私の資格と経験に安心感をもってもらえているようです。

本記事では公認会計士が経理業務において発揮できる価値について考えてみたいと思います。

目の前のお客さんに喜ばれる仕事

公認会計士の業務として最も重要なのが「監査」です。

監査とは、企業が作成する財務諸表を、企業と利害関係のない専門家が外部からチェックし、その適切性を保証することです。

日本では公認会計士試験に合格する人の殆どが、監査法人に就職し、監査実務を経験します。

監査では、企業が自ら作成する財務諸表という「成績表」に嘘偽りがないかを詳細に検討します。

監査という制度がなければ企業は自分の思う通りに成績表を開示し、実態以上に自社を良く見せようとするインセンティブが働くため、これを未然に防止すべく監査法人の会計士たちは目を光らせています。

したがって、監査という業務においては「懐疑心」を保持することが重要とされており、そのためにしばしば企業と対立が起きます。

人によってはこの対立構造にストレスを感じ「目の前のお客さんに喜んでもらえない」という感想を抱く会計士もいます(監査法人のお客さんは企業であり、そして投資家でもありますが、投資家の喜ぶところを見られるのは更に稀です)。

一方で、私が携わる経理支援の業務においては、基本的に会社と同じ方向を向いて、ともに決算業務を乗り越えようという考えのもと働きますので、まさしく「目の前のお客さんに喜んで貰える仕事」です。

監査も決算支援も、究極的には資本市場を良くしようという目的意識があるわけですが、その立ち位置によって、お客さんとの関係性が180度変わるのは面白いですね。

公認「会計」士の専門性

公認会計士は、会計や監査に関する国家試験を突破したもののみに与えられる独占的資格です。

会計士、という名称からもわかるとおり、資格を勝ち取るには膨大な範囲の会計に関する知識をインプットし、高いレベルで理解して、それをアウトプットできる能力が求められます。

会計に関する卓越した知識を有するからこそ、監査という社会的に意義ある制度の担い手として信任されているのであり、公認会計士は会計に関する理解という面において右に出る者はいません。

いうまでもなく、経理や決算という業務においては、会計の理解が欠かせません。

決算を迅速に・正確に遂行するためには、高いレベルでの会計知識が必須であり、それは単純な会計基準や経理手続きの暗記ではなく、「なぜそういう会計規則になっているのか」という背景まで理解していることが重要です。

公認会計士は資格取得から監査実務に至るまで、そういう本質的な理解を重視しているため、経理業務の担い手としてこれ以上ない人材であり、決算支援において大きな価値を提供することが可能です。

ときおり「会計士は出来上がった数字にケチを付けるだけで、仕訳1つ切れない」という批判を耳にすることがありますが、同意できない主張です。

もちろん監査として企業に向き合う際に種々の制約から経理担当者の理解に及ばない点がないではないですが、会計士試験という難関試験を突破してきた知識と監査の経験は、経理業務においても大いに発揮されるものです。

重要性は会計士と経理の壁になるか

監査では「重要性」という概念を多用します。

重要性とは、財務諸表の利用者にとって些細なことは、かならずしも負担を強いて修正すべきものではない、という「実務的な」考え方です。

この重要性の考え方は、会計士の価値観に刷り込まれているといっても過言ではなく、しばしばこの考え方が経理業務の邪魔をするという主張を目にします。

経理業務においては、1円単位まで金額を合わせに行くだとか、金額の変動要因を詳細に調べ上げるといった仕事が必要になるケースもあります。

会社によっては、それが重大なミスや不正を発見する手続きとして機能している場合もあり、そういう場合に会計士的な「重要性」を持ち出すと、話がこじれてしまいます。

ただ、重要性に関するスタンスの違いは、会社の文化や価値観や規模にも依存しており、会計士同様に重要性を経理プロセスに組み込むケースもあります。

したがって、会計士に刷り込まれた「重要性」の考え方が常に問題となるわけではなく、会社との関係性に合わせて適切に考え方を補正していけば、問題にならない場合も多いのです。

「監査ではこう考えるから、経理でもこうすべき!」といった頑なな決めつけをすることなく、会社の文化や目的にあった方法を模索する姿勢を保てるかどうかが重要です。

まとめ

本記事では公認会計士と監査について触れながら、公認会計士が決算の担い手として価値を提供することが十分可能であるということについて説明しました。

私は決算支援コンサルタントとしての働き方に誇りを持っており、監査とは別の側面から、社会に貢献することにやりがいを感じています。

もし会計士として、お客さんと同じ方向を向いて仕事がしたいという希望のある方は、現在コンサルタントを募集しておりますので、SNSでご連絡ください。

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