MacユーザーがAtomでLaTeX環境を整えるためにやったこととエラー

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こんにちは、毛糸です。

本記事では、汎用テキストエディタAtomでLaTeXを使うためにやったことと、生じたエラー、その対応策についてまとめます。

AtomでLaTeXを書くための環境設定on Mac

>>TeXをAtomで書くための環境構築をMacでやってみる

の手順に従えばOKです。以下ではこの記事の内容をさらっと追っていきます。

Atomでパッケージをインストール

この記事を読んでいるあなたはすでにAtomはインストール済みであると思う(まだの方はこちらの記事を参照)ので、LaTeX環境の構築に必要な以下のパッケージをインストールします。

  • latex
  • language-latex
  • pdf-view

Homebrewをインストール

Macのファイル管理システムHomebrewをインストールします。

ターミナルを起動して、

以下をコピペしEnter。
/usr/bin/ruby -e "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/master/install)"
パスワードを聞かれるので入力します。●●●のように表示されたりしないので不安になりますが、きちんと入力されているので、間違いのないように入力しEnter。
完了したら、Homebrewの拡張機能caskをインストールします。
以下をコピペしEnter。
brew tap caskroom/cask
これで準備完了です。

Homebrewを使ってmactexをインストール

>>TeXをAtomで書くための環境構築をMacでやってみる

ではHomebrewを使いMac用のTeXパッケージ「mactex」をインストールするよう説明されています。
ターミナルで
brew cask install mactex
と入力し、上手く行けば、そのまま進めて構いません。
私は以下のエラーが出たので、別の方法をとりました。

curl: (56) Recv failure: Connection reset by peer

Error: Download failed:

このエラーは、ターミナルコマンドからインターネットにリクエストを送ったが、データの受領が失敗したときに出るらしいです。
ターミナルをアクティブなままにしておくと上記エラーは回避できるようですが、インストールまで進みませんでした。

したがって、Homebrewでmactexをダウンロードするのではなく、.pkgファイルをブラウザ経由でダウンロードすると解決できます。

mactexのミラーサイトにアクセスし、HTTPの中からどれでもよいので選び、mactec-yyyymmdd.pkgをダウンロードします。
以下はhttp://ftp.jaist.ac.jp/pub/CTAN/systems/mac/mactex/にアクセスした際の画像です。
.pkgをダウンロードしたら、ファイルを開き指示通りに進むと、mactexのインストールが完了します。


AtomでのLaTeX環境設定

mactexがインストール出来たら準備OK、LaTeX環境の設定を行います。

Atom > Preferences > Packages > latexを検索し、以下の通り設定。

この状態で.texファイルをAtom上で保存(command+S)すると、同じフォルダにpdfファイルが作成されます。
ペインを分割することで、左にLaTeX文書、右にPDFを表示し、LaTeX文書を保存するたびにPDFに反映されるように出来ます。

ペインの分割は、メニューバーの表示からペイン>ペイン→と進み、タブをドラッグアンドドロップします。

BiBTeXの設定

.texが置かれているディレクトリに.bibファイルを置きます。次の例ではmain.texと同じ階層にmyrefs.bibをおいてあります。

bibtex

myrefs.bibには次のような文献情報を記載しておきます。

@BOOK{Rambaud2010-qy,
  title     = "Algebraic Models for Accounting Systems",
  author    = "Rambaud, Salvador Cruz",
  abstract  = "This book describes the construction of algebraic models which
               represent the operations of the double-entry accounting system.
               It presents a novel and comprehensive treatment of the subject
               and utilizes the methods and tools of abstract algebra,
               including automata, graph theory and monoids.",
  publisher = "World Scientific",
  year      =  2010,
  language  = "en"
}

main.texの文中で

Rambaud et al.\cite{Rambaud2010-qy}ではほにゃらら{myrefs}

のような引用を行い,main.texの末尾に

\bibliography{myrefs}
\bibliographystyle{jplain}

と記載しておきます。この状態でコンパイルをすると,引用箇所が以下のように表示されます。

引用箇所

 

LaTeX on Atomのエラー

Texification failed!Builder executable ‘latexmk’ not found.

Homebrewでmactexをインストールし、Atomで必要な設定を終えたあと、上記エラーがでました。
これはmactexのインストールに失敗しているときに起こります。

katexmkはmactexに含まれているので、mactexが正しくインストールされていれば回避できます。

Homebrewを使わず、mactexのミラーサイトにアクセスし、HTTPの中からどれでもよいので選び、mactec-yyyymmdd.pkgをダウンロードすると、解決できます。

こちらのサイト(>>Atomでのlatexコンパイルのエラー)でもmactexをインストールしたら解決したとの報告があります。
インストールが出来ていても表示される場合は、latexmkの設定ファイルが必要と考えられます。
私が行ったのは以下の手順です。
まずPDF閲覧ファイルskimをHomebrewでインストールする。
brew cask install skim
ターミナルで以下を入力し、ホームディレクトリに移る。
cd ~
latexmkの設定ファイルを作成する。
touch .latexmkrc
このままだとファイルはFinderで見られないので、これを可視化する。
defaults write com.apple.finder AppleShowAllFiles true
killall Finder
Finderで. latexmkrcが見られるようになったので、それを開いて以下をコピペし保存。
#!/usr/bin/env perl
$latex            = ‘platex -synctex=1 -halt-on-error’;
$latex_silent     = ‘platex -synctex=1 -halt-on-error -interaction=batchmode’;
$bibtex           = ‘pbibtex’;
$biber            = ‘biber –bblencoding=utf8 -u -U –output_safechars’;
$dvipdf           = ‘dvipdfmx %O -o %D %S’;
$makeindex        = ‘mendex %O -o %D %S’;
$max_repeat       = 5;
$pdf_mode         = 3;
$pvc_view_file_via_temporary = 0;
$pdf_previewer    = “open -ga /Applications/Skim.app”;
再び余計なファイルを見えなくするために、以下をターミナルで実効。
defaults write com.apple.finder AppleShowAllFiles false
killall Finder

Filure in some part of making files

開いているPDFをすべて閉じてから,再度コンパイルを行ってみてください。LaTeXが起動させようとするPDFビュワーと別のアプリケーションが開かれているとエラーが起こるようです。

Atomでlatexをコンパイルするときにlatexmk: Filure in some part of making files と出てpdfが出力できない

 

その他

ターミナルで新しいファイルを作る方法

はこちら>>ターミナル学習まとめ

latexmkの設定ファイルについて

はこちら>>macでのlatexmkを使ったTeX環境構築

 

参考文献

LaTeXの設定方法やブラウザで操作できるLaTeXサービス,文献管理のためのBibTeXの使い方など,LaTeXの使い方の基本はこれ一冊でマスターできます。

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