複数の会計写像が及ぼす複式簿記への影響

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

会計には、その目的によっていくつか種類があります。財務会計、管理会計、税務会計などがその例です。

これらの会計は別個独立に存在しているのではなく、互いに関連しあっています。

会計の目的

会計にはいろいろな目的に対応した分野が存在します。

企業の経営活動を会計基準に則り処理して報告する財務会計、組織内の意思決定者に情報を提供するための管理会計、租税の計算のために行う税務会計などです。

同じ会計といえど、その目的が異なると、分野としては全く異なる印象を受けます。

異なる会計の相互関係

目的が異なる会計どうしがどう関わっているのか、あまり考えることは少ないかもしれません。

しかしよくよく考えてみると、以下のように異なる目的の会計に整合性をもたせるような会計処理が行われていることに気づきます。

管理会計と財務会計の関係

原価計算の方法として直接原価計算を採用する管理会計を行っていたとしましょう。

この場合、管理会計上の固定費はすべて発生した期の売上原価として処理されます。

一方、財務会計上は固定費の一部が期末の資産に含められます。

したがって、管理会計上の財務諸表から財務諸表上の財務諸表に変換を行う際には、資産に含まれる固定費の調整を要します。

税務会計と財務会計の関係

税務会計で計算された課税額(法人税等)は、財務会計上の利益と整合しているとは限りません。

税務上の益金・損金と財務上の収益・費用の違いから生じるこの差は、税効果会計として財務会計上の調整を生みます。

 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

SNSでもご購読できます。

コメント

コメントを残す

*