資本剰余金があって、資本金がある。利益剰余金があって、利益金がないのはなぜ?

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貸借対照表の純資産の部に置かれる勘定科目にはいくつもあります。資本金、資本剰余金、利益剰余金は特に有名です。

資本金と資本剰余金は名前がよく似ています、「剰余」が入っているかどうかですからね。

資本金と資本剰余金という似た勘定科目があることを踏まえると、利益剰余金と似た「利益金」なる勘定科目があっても良さそうです。

しかし、そんな科目は存在しません。

これはなぜなのでしょうか。

資本金と資本剰余金は、名前こそ似てはいるものの、実は全く別の区分の勘定科目です。

資本金は払込資本の一部であり、株主からの出資の中核をなすものです。

資本金以外の資本は剰余金とよばれています。資本剰余金は名前の通り剰余金の仲間です。また、利益剰余金も剰余金の仲間です。

ここで重要なことは、資本金かそれ以外(剰余金)かという大きな区分がまずあるのだということです。そして、その剰余金の内訳として資本剰余金や利益剰余金が存在しているのです。

なので、資本金と資本剰余金は名前は似ているけれども大区分として別物であり、資本剰余金は剰余金という区分のひとつの内訳にすぎません。そしてこの剰余金のなかに利益剰余金もいます。

利益剰余金があって利益金がないのは、そもそも利益金なる大区分が存在しないのが理由です。

  1. 資本金
  2. 剰余金(資本金以外)
    1. 資本剰余金
    2. 利益剰余金
    3. (その他の剰余金)

本記事は以下のテキストを参考にしました。純資産の部の会計処理の考え方について興味がある方は、是非手にとってみてください。


 

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