収益・費用は期中の資本増減の原因を細分化したものです。
販売取引は通常、
①現預金100/売上100
のような仕訳で表現します。しかし貸方の売上という勘定科目は資本勘定の内訳の一つと考えれば、上の仕訳を
②現預金100/資本100
のように表しても間違いではありません。②の仕訳における資本の増加原因を原因をよりはっきり表したいがために①のような仕訳を行っているのです。
実は、こうした考え方は財務会計論の有名なテキストにはきちんと書かれています。
『財務会計講義』の図表2-6では損益を生じさせる取引はすべて資本の増減として扱われています。
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『新版 現代会計学』では収益と費用を以下のように定義しています。
収益とは「増資その他の資本取引以外による純資産の増加原因」を指し,費用とは「減資その他の資本取引(および配当などの剰余金処分)以外による純資産の減少原因」をいう。
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以上の参考文献からも、収益・費用は資本(純資産)の変動要因の内訳ないし細分化にすぎないということがわかります。