専門性,希少性,価値

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専門性で稼ぐ,ということを考えたとき,相手がその専門性に対して価値を見出してくれるかというのは,極めて重要な視点です。

特定の能力に秀でており,辞書的な意味で「専門性」持っていたとしても,それが高く値付けされるとは限りません。

もちろん,能力的な希少性は,価値を見出してもらうための必要条件です。代替可能な能力は供給も多いので,市場原理によって低く値付けされるのが通常です。

しかし,希少であるからと言って,それに高い価値を見出してくれるとは限りません。世界にたった一枚しかない素人の絵画に高い値がつかないように,たとえ希少であっても,それが価値につながるわけではありません。

他者に価値を見出してもらえるかというのは,その他者に「喜んでもらえるか」にかかっています。「喜び」というのは感情としての喜びに限らず,より高い収益をもたらすのに役立つだとか,自分の課題を解決してくれるだとか,そういう広い意味での「喜び」です。

私たちはこういった「喜び」に対価を支払います。その能力を発揮してくれて嬉しい,高度なスキルが役に立つ,そういうときに価値は生まれます。そしてそれが報酬として専門性の持ち主に還元されるとき,専門性で稼ぐという状態になります。

専門性の論点

こちらの記事で,専門性と他者評価についての視点を整理しました。専門性は他者からの評価を得ることによって,報酬に変わります。そしてそれはおそらく,フリーランスとか組織人だとかいう労働形態とは,直接関係のない仕組みです。フリーランスにはフリーランスに期待される専門性が,組織人には組織人に期待される専門性が,それぞれ評価されます。

大切なのは,自身が置かれた環境の中で何を期待されいて,それにどういった希少性で応えるかということだと思います。

それが他者から認められ,正当な報酬として還元されるとき,「あいつは専門性で稼げている」という評価が下されるのでしょう。

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