物事を数学的に考える意義

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すでに知られていることを数学的に表しただけでは学術的価値は見出しにくいものです。

数学という「言葉」に翻訳するだけでは単にものの見方が多様になるだけで,それ自体が新たな発見になるわけではありません。

この記事では物事を数学的に考える意義について述べます。

数学という「言葉」に置き換えることで,数学の論理に依拠して議論を進めることができます。

物事をありのままに見ていたのでは気付かなかった性質が,数学を通じて見える可能性があります。これこそが物事を数学的に考えることの意義です。

物事を数学の「言葉」に置き換えるプロセスをモデリングといいます。モデリングは数理モデルをつくるということです。

数理モデルは対象のあらゆる側面を表現するわけではありません。モデリングによって捨象される性質もあります。したがって数理モデルによる分析は万能ではありません。

しかしそのような限界があってなお数理モデルによる分析は私たちの武器になります。

注目したい性質を数理モデルとして表現することは,議論の見通しを良くし理解を深めます。その理解の先には対象のまだ知らない姿を見出す可能性があります。そうした可能性を実現に導くことができれば数理モデルによる分析は大成功です。

複式簿記を数学的に表現することで会計システムが備えるべき性質が明らかになりました。これも一つの成功例といえるでしょう。

興味の対象を数学的に表すことでどんな新しい発見が得られるのかという視点で研究に取り組みたいですね。

複式簿記の研究になぜ代数を用いるのか

数理モデルとは抽象化である

 

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