2017年 12月 の投稿一覧

条件付確率と会計士受験生100人の村

条件付確率の考え方を身につけましょう

こんな例を考えてみましょう。

袋の中に白い球と黒い球が3つずつ、計6つ入っている。
白い球には、Aと書かれた球が1つ、Bと書かれた球が2つある。
黒い球には、Aと書かれた2球がつ、Bと書かれた球が1つある。
この袋の中から球を一つ取り出そうとしたとき、白い球であるのが見えた。
この球に書かれている文字がAである確率はいくらか。 

袋の中には6つの球があり、そのうちAと書かれているのは3つなので、一つ取り出したときにAと書かれている確率は3/6=1/2です。

しかし、取り出した球が白であることが分かったならば、結論はどう変わるでしょうか。

 白い球3つあり、そのうちAと書かれているのは1つだけなので、確率は1/3です。

このように、「白い球である」という条件が与えられたとき、Aと書かれた球を取り出す確率は変わります。
このような考え方を「条件付確率」といいます。

会計士受験生100人の村

この村を例に、条件付確率の考え方を実践してみましょう。

会計士受験と条件付確率

まず、条件付でない「公認会計士になる確率」を考えてみます。会計士受験生100人の村で見たように、公認会計士になれるのは100人中2人です。

同様に、短答式試験(会計士1次試験)に受かる確率と論文式試験(会計士2次試験)に受かる確率も考えてみましょう。それぞれ、100人中10人、100人中3人です。

ここで、条件付確率の考え方をとるとどうなるでしょうか。

※「3人に2人受かる」の誤りです。

このように、条件付確率とそうでない確率は大きく異なるものであることがわかります。

条件付確率を組み合わせて、条件付きでない確率を計算することも可能です。

条件付確率のからくりを疑いましょう

仮想通貨の所得計算③税務署に行ってきた編

税務署に質問に行ってきました

別の記事で解説したタックスアンサーおよびFAQでは明確になっていなかった処理について、税務署に聞きに行ってきました。

本記事は、税務署での質疑応答の内容のまとめです。本記事の内容は国税庁の公式見解とは異なる可能性があります。また、税務署職員および私の解釈を多分に含むものであり、本記事の内容に沿った計算をしても、実際の申告において否認される可能性があります。

目次
FAQ1売却に関して
 手数料を仮想通貨で支払った場合は?
 ウォレットへの送金時の取扱は?
 手数料を支払い時に必要経費とすることは可能?
FAQ2商品購入に関して
 低額譲渡もしくは無償で贈与した場合の取扱は?
FAQ3交換に関して
 取引時の時価がわからないときは?
 時価データは何を使えばいい?
 海外取引所は非課税?
FAQ4取得価額に関して
 取得価額の計算での円未満切り上げって?
FAQ5分裂に関して
 キャンペーンで仮想通貨を無償付与されたら?
FAQ7所得区分に関して
 必要経費の範囲は?
 どこからが事業?
FAQ8証拠金取引に関して
 仮想通貨FXの所得区分は?
FAQ9マイニングに関して
 使用や売却してないのに所得なの?
その他

FAQ1売却に関して

手数料を仮想通貨で支払った場合は?

手数料を仮想通貨で支払った場合にも、支払った仮想通貨を時価で円に換算できるので、それを取得価額に含める。
ケース1
1BTC2,000,000円のとき、取引所において0.3BTCを購入し、0.001BTCの支払手数料を支払った。
この場合、購入した0.3BTCの取得価額は、以下のようになる。

購入代金0.3BTC✕2,000,000円/BTC=600,000円
支払手数料0.001BTC✕2,000,000円/BTC=2,000円
取得価額=購入代金+支払手数料=602,000円

ケース2
1BTC2,000,000円、1ETH70,000円のとき、取引所において0.1BTCを購入し、0.01ETHの支払手数料を支払った。
この場合、購入した0.1BTCの取得価額は、以下のようになる。

購入代金0.1BTC✕2,000,000円/BTC=100,000円
支払手数料0.01ETH✕70,000円/ETH=700円
取得価額=購入代金+支払手数料=100,700円

ウォレットへの送金時の取扱は?

取引所とウォレットの間の送金などに手数料がかかった場合でも、原則としてこれを取得価額に含める。
ケース1
取得価額1,000,000円の0.5BTCを取引所からウォレットに送金した。このうち、0.001BTCは支払手数料として徴収され、残りの0.499BTCが着金した。
この場合、送金後の0.499BTCの取得価額は、以下のようになる(円未満切り上げ)。

送金前取得価額0.5BTC当たり1,000,000円(2,000,000円/BTC)
送金後取得価額0.BTC当たり1,000,000円(2,004,009円/BTC)

ケース2
取得価額1,000,000円の0.5BTCを取引所からウォレットに送金した。別途、0.001BTCを支払手数料として徴収された。このときの時価は1BTC2,200,000円であった。
この場合、送金後の0.5BTCの取得価額は、以下のようになる。

送金前取得価額0.5BTC当たり1,000,000円(2,000,000円/BTC)
支払手数料0.001BTC✕2,200,000円/BTC=2,200円
送金後取得価額0.5BTC当たり1,002,200円(2,004,400円/BTC)

手数料を支払い時に必要経費とすることは可能?

原則として認められない。手数料は取得価額に参入する。
ただし、期末に保有する仮想通貨が僅かである場合など、取得価額に含めた場合と利益計算の結果が大きく異ならない場合であって、継続的に手数料を支出時の経費として扱う場合には、即否認されるものではない。

FAQ2商品購入に関して

低額譲渡もしくは無償で贈与した場合の取扱は?

低額譲渡もしくは無償で贈与した場合には、贈与税の考え方を適用する。この場合、贈与した側では、贈与した仮想通貨の取得価額を必要経費とすることは出来ない。

低額譲渡もしくは無償で贈与された場合にも、贈与税の考え方を適用する。この場合、贈与税の基礎控除110万円を超える金額は、贈与税の課税対象となる。

FAQ3交換に関して

取引時の時価がわからないときは?

取引「日」の時価をもちいて差し支えない。ただし継続的に適用することとし、ある一時点の取引のみ、その瞬間の時価を用い、他の取引では取引日の時価を用いるようなことは認められない。

時価データは何を使えばいい?

明文の規定はないため、申告者が主に利用する取引所の提供する時価データを用いるのが無難である。

仮想通貨によっては主に利用する取引所で扱っていないことも考えられる。そのような場合には、別の取引所の時価データを用いることも許容される。

時価データを公表する第三者が提供するデータであっても、上記データと著しい乖離がない場合には、即否認されるものではない。いずれにせよ、正当な理由に基づき継続的に取り扱うものであれば、許容範囲であると考えられる。

海外取引所は非課税?

海外取引所で行われた取引であっても、取引の都度日本円に換算に利益を計算する。

タックスアンサー
No.1937 居住者が海外で株式等を売却した場合の課税関係等https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1937.htm

海外で納税されている分については、明文の規定がないため、問合せて欲しい。

FAQ4取得価額に関して

取得価額の計算での円未満切り上げって?

取得価額の計算上、円未満の端数は切り上げてよい。これは納税者に有利になるような計算を意図したものである。

FAQ5分裂に関して

キャンペーンで仮想通貨を無償付与されたら?

明文の規定はない。
”売却又は使用した時点で所得が生じる”とするFAQの基本的な考え方を重視すれば、無償付与の時点で所得は生じず、取得価額を0として計算する。
一方、FAQ9では、経済的利益を得た場合にはそのときの時価で課税されるという考え方をとっており、これを重視すれば無償付与時点の時価を収入金額とし、当該金額を取得価額として計算する。
現時点ではいずれの方法も否定しかねるが、後者の方法はより早い段階で利益を認識するものであり、利益が生じたときにその金額を申告するという所得税の観点からは、無難であると考えられる。

FAQ7所得区分に関して

必要経費の範囲は?

家賃や飲食費は原則として含まれない。これは生活上なされる支出としての意味合いが強いものであるため。いわゆる接待交際費は、雑所得の計算における必要経費とはならない。
書籍代、PCの購入費、通信費等は、雑所得を生じさせる原因にかかるもののみ認められる。PCの購入費や通信費等は、自家使用と目的使用とで按分して計算する。マイニング専用機であるとか、専用のネット回線を引いた場合には、全額を必要経費とすることが出来る。
いずれの費目についても、利益との対応関係が確実であるもののみ、必要経費とすることが出来る。

どこからが事業?

主たる収入を仮想通貨の取引から得ているような場合には、事業所得となる可能性がある。

FAQ8証拠金取引に関して

仮想通貨FXの所得区分は?

FAQに記載の通り、仮想通貨FXは通常のFX(申告分離課税)とは異なり、仮想通貨の現物と同様の所得区分、すなわち雑所得として申告する。




※税務署職員は仮想通貨FXの存在を知らない場合があり、単にFXと言った場合には通常のFXと誤解される。

FAQ9マイニングに関して

使用や売却してないのに所得なの?

FAQの通り。当該規定は「売却又は使用した時点で課税する」という原則に則っていないとも考えられるが、一方で経済的利益を得た場合には利益とする考え方もあり、後者の立場をとっている。

その他

仮想通貨を含め、雑所得の申告において、計算根拠の資料は確定申告書に添付不要である。これには、各種領収書等も含む。
ただし、証憑の保管義務があるため、7年間は保管すること。

まとめ

①概略編、②FAQ解説編と合わせて、上記内容まで含めると、仮想通貨の所得計算は90%以上カバーできると考えます。

もちろん、明文の規定がないものは税務署によって回答が違う場合があります。しかしながら、基本的にはFAQの内容を斟酌して計算することで、税務署からお叱りを受けることはないでしょう。

仮想通貨の所得計算②FAQ解説編

「仮想通貨に関する所得の計算方法等について」が公表されました

国税庁より12月1日付けで、「仮想通貨に関する所得の計算方法等について(情報)」(以下FAQ)が公表されました。

FAQでは確定申告の対象となる仮想通貨の損益等について、具体的な取扱を数値例とともにまとめたものです。仮想通貨の所得計算に関する9つの「よくある質問」に答える形で、仮想通貨に関する所得の計算方法等を解説しています。

仮想通貨に関する所得の計算方法等について(情報)
https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/joho-zeikaishaku/shotoku/shinkoku/171127/01.pdf

本記事では当該9つの設例を紹介し、注意すべきポイントについてコメントしていきます。
目次

Q1:仮想通貨の売却

保有する仮想通貨を売却(日本円に換金)した場合、その売却価額と仮想通貨
の取得価額との差額が所得金額となります。

ポイントは購入時の支払手数料の取扱です。

FAQ1の(例)に記載の通り、購入時に支払った手数料は、購入した仮想通貨の取得価額に含めます。例えば、以下のようなケースが考えられます。

ケース1-1
1BTC2,000,000円のとき、取引所において0.5BTCを購入し、1,000円の手数料を支払った。
この場合、購入した0.5BTCの取得価額は、以下のようになります。

購入代金0.5BTC✕2,000,000円/BTC=1,000,000円
支払手数料1,000円
取得価額=購入代金+支払手数料=1,001,000円

ケース1-2
1BTC2,000,000円のとき、取引所において0.3BTCを購入し、0.001BTCの支払手数料を支払った。
この場合、購入した0.3BTCの取得価額は、以下のようになります。

購入代金0.3BTC✕2,000,000円/BTC=600,000円
支払手数料0.001BTC✕2,000,000円/BTC=2,000円
取得価額=購入代金+支払手数料=602,000円

Q2:仮想通貨での商品の購入

保有する仮想通貨を商品購入の際の決済に使用した場合、その使用時点での商
品価額と仮想通貨の取得価額との差額が所得金額となります。

ポイントは、仮想通貨を仮想通貨のまま使用した場合にも所得が発生するという点です。
最近、仮想通貨建てで決済可能なお店が増えつつあります。そういったところで仮想通貨を使用した場合は、取得価額と使用時の時価の差額が所得金額とされます。
タックスアンサーが公表される前は、仮想通貨を仮想通貨のまま使用した場合は課税されないのではないか、と考えられていた時期もありましたが、この考えは明確に否定されましたので、ご注意ください。

Q3:仮想通貨と仮想通貨の交換

保有する仮想通貨を他の仮想通貨を購入する際の決済に使用した場合、その使
用時点での他の仮想通貨の時価(購入価額)と保有する仮想通貨の取得価額との差
額が、所得金額となります。

ポイントは、仮想通貨間の取引であっても課税されるという点です。
FAQが公表される前は、仮想通貨間の取引は取引時に等価な2種の仮想通貨を交換するものであり、使用には該当せず課税されないのではないか、と考えられていた時期もありましたが、この考えは明確に否定されましたので、ご注意ください。

Q4:仮想通貨の取得価額

同一の仮想通貨を2回以上にわたって取得した場合の当該仮想通貨の取得価額
の算定方法としては、移動平均法を用いるのが相当です(ただし、継続して適用することを要件に、総平均法を用いても差し支えありません。)。

ポイントは、取得価額の算定方法が明示された点です。原則として移動平均法、継続適用を要件として総平均法が認められます。

いずれの方法を採用するかによって、期中に売却した仮想通貨の取得価額の金額が相違するため、結果として収入金額も相違します。また、いずれの方法による場合にも、Q1の支払手数料を忘れないようにしましょう。

Q5:仮想通貨の分裂(分岐)

取得時点では所得が生じず、その新たな仮想通貨を売却又は使用した時点において所得が生じることとなります。
なお、その場合の取得価額は0円となります。

ポイントは、ハードフォークにおける新たな仮想通貨の付与は、付与された時点では何ら課税されないということです。

本年はビットコインが複数回のハードフォークを実施するなど、新たな仮想通貨の付与が行われる場面に出くわした方も多かったと思います。そのような場合には、付与された仮想通貨は(仮にハードフォーク直後に上場され価格が形成されたとしても)、付与時点では所得を生じさせず、取得価額を0として計算することになります。

Q6:仮想通貨に関する所得の所得区分

ビットコインをはじめとする仮想通貨を使用することによる損益は、事業所得
等の各種所得の基因となる行為に付随して生じる場合を除き、原則として、雑所得に区分される

ポイントは、基本的には仮想通貨による利益は雑所得になるという点です。雑所得とはなにかについては、別記事を参照してください。

状況次第では、事業所得となる可能性があります。具体的には、以下の様な場合、仮想通貨による損益は事業所得となります。

例えば、事業所得者が、事業用資産としてビットコインを保有し、決済手段として使用している場合、その使用により生じた損益については、事業に付随して生じた所得と考えられますので、その所得区分は事業所得となります。

このほか、例えば、その収入によって生計を立てていることが客観的に明らかであるなど、その仮想通貨取引が事業として行われていると認められる場合にも、その所得区分は事業所得となります。

Q7:損失の取扱

雑所得の金額の計算上生じた損失については、雑所得以外の他の所得と通算す
ることはできません。

ポイントは、他に雑所得の金額がマイナスになっているものがあれば、それは通算できるということです。

例えば、仮想通貨の他に別途アフィリエイト収入がある場合を考えてみます。アフィリエイト収入を得る目的で支出した書籍代やセミナー費が、アフィリエイト収入を超える場合、アフィリエイトにかかる雑所得はマイナスとなります。

このような場合、当該マイナスの金額は、仮想通貨の取引から生じた雑所得と相殺することが可能です。もちろん、仮想通貨の利益を圧縮する目的でむやみに支出した場合は、否認される可能性があります。

Q8:仮想通貨の証拠金取引

仮想通貨の証拠金取引による所得については、申告分離課税の適用はありませんので、総合課税により申告していただくことになります。

ポイントは、いわゆる仮想通貨FXは、通常の仮想通貨の取引と同じく、雑所得になる点です。

外国為替証拠金取引(いわゆるFX)は、租税特別措置法の特例規定により、申告分離課税の対象とされています。

しかし、FAQの以下に示される通り、仮想通貨FXは当該特例の対象外であるため、通常の仮想通貨の取引と同じく雑所得として計算します。

租税特別措置法上、先物取引にかかる雑所得等の課税の特例(申告分離課税)の対象は、金融商品取引法等に基づき行われる①商品先物取引等、②金融商品先物取引等、③カバードワラントの取得等とされており、仮想通貨の証拠金取引は、これらのいずれの取引にも該当しませんので、申告分離課税の適用はなく、その取引により得た所得については、総合課税により申告していただくことになります。

Q9:仮想通貨のマイニング等

いわゆる「マイニング」(採掘)などにより仮想通貨を取得した場合、その所得は、事業所得又は雑所得の対象となります。

この場合の所得金額は、収入金額(マイニング等により取得した仮想通貨の取得時点での時価)から、必要経費(マイニング等に要した費用)を差し引いて計算します。

ポイントは、マイニングに成功したとき所得となり、所得金額はマイニング成功時の時価となるという点です。

仮想通貨のマイニングや、ネットワークの維持管理の目的で仮想通貨が付与されたときには、たとえ使用や売却をしていなくとも、所得を生じさせることとなるので、注意が必要です。

おわりに

FAQの公表により、仮想通貨の所得計算の具体的な方法がかなり明らかになってきました。

基本的にはFAQの内容を遵守し、明文の規定がないものもこれを十分斟酌することで、適切な所得計算ができるものと思われます。

仮想通貨の所得計算①概略編

仮想通貨の利益は確定申告が必要です

今年は「仮想通貨元年」と呼ばれるほど、仮想通貨が広く普及する年となりました。
仮想通貨は主に投機を目的に活発に取引されており、これにより利益を得た人も少なくないでしょう。
そんな中、今年9月、仮想通貨取引から得た利益の取扱いが国税庁より示されました。その内容は、仮想通貨から生じた損益は雑所得に区分されるというものであり、この結果、原則として確定申告により課税所得を申告する必要があります。

タックスアンサー
No.1524 ビットコインを使用することにより利益が生じた場合の課税関係https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1524.htm

雑所得は「その他の所得」、確定申告が必要です

雑所得とは、具体的にどういった所得なのでしょうか。
個人が得た所得は、10種類に分類されます。

タックスアンサー
No.1300 所得の区分のあらましhttps://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1300.htm

このうち、仮想通貨による利益は、雑所得に区分されます。雑所得とは、他の9つの所得のいずれにも区分されない所得、つまり「その他の所得」です。

タックスアンサー
No.1500 雑所得
https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1500.htm

この記事をご覧になっている多くの方は、給与所得を得ている方(いわゆるサラリーマン)でしょう。所得が給与所得のみからなる人は、年末になると会社が税金の計算をしてくれますので、確定申告は不要です。

しかし、仮想通貨により雑所得を得てしまった人は、これを別途、国に申告しなければなりません。この手続きを確定申告と言います。

タックスアンサー
No.2020 確定申告
https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/2020.htm

No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人
https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1900.htm2 1か所から給与の支払を受けている人で、給与所得及び退職所得以外の所得の金額の合計額が20万円を超える人

確定申告は1月1日から12月31日までの1年間の所得を自分で計算し、翌年2月16日から3月15日までに税務署に届け出なければなりません。

タックスアンサー
No.2024 確定申告を忘れたときhttps://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/2024.htm

雑所得の金額は総収入金額ひく必要経費で計算します

仮想通貨で雑所得を得た場合、申告すべき雑所得の金額は、次のように計算します。

総収入金額 – 必要経費 = その他の雑所得
タックスアンサー
No.1500 雑所得
https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1500.htm

では、仮想通貨の取引による雑所得において、この総収入金額はどのように計算すればいいのでしょうか。これには次のような原則があります。

ビットコインを使用することにより生じる損益(邦貨又は外貨との相対的な関係により認識される損益)No.1524 ビットコインを使用することにより利益が生じた場合の課税関係https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1524.htm

これだけでは漠然としていて、具体的な計算方法がイメージしづらいですね。そこで国税庁は、具体的な計算方法の指針を公表しました。

仮想通貨に関する所得の計算方法等について(情報)(筆者注:PDF注意)
https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/joho-zeikaishaku/shotoku/shinkoku/171127/01.pdf

この情報により、売買や使用、マイニングなど、基本的な仮想通貨取引にかかる収入金額の計算方法が明らかになりました。
こちらの解説については、別の記事で解説します。

ビットコインはバブルである

ビットコインが話題になっています

現在、1BTC(ビットコイン)の価格は156万円ほどです。私がビットコインに興味を持ち始めた2017年3月ころは1BTC13万円ほどでしたから、この9ヶ月で10倍以上になっています。
ビットコインを始めとする仮想通貨の価格は、何度か調整を経つつも、右肩上がりの急成長を見せています。

Twitterではビットコイン価格とチューリップ・バブルやITバブルを比較して見せるグラフが注目を集めました。

ビットコインは従来の金融資産とは違うのか

投機対象として熱狂の渦を巻き起こしているビットコインですが、その性質は株や債券といった金融資産とは、大きく性質を異にします。

そもそも「資産」という言葉には経済学的に明確な意味があります。それは、
現時点で契約を結び、将来時点で財を受け渡しする契約
です。
ここでいう財は、モノやサービスのほか、キャッシュ・フローも含むものと考えます。資産の価格は、この将来財やキャッシュ・フローを今の価値に換算したらいくらになるか、という観点で決まります。

ビットコインはバブルなのか

ビットコインの価値の源泉はキャッシュ・フローではなく、明日には今日より値上がりするだろうという「期待」であると考えることが出来ます。

この「期待」を価値の源泉とする資産は、標準的な経済学の枠組みの中で起こりうるバブルという意味で、合理的バブルと呼ばれます。

合理的バブルは欲しいと思うプレーヤーが多ければ、際限なく価格を上昇させます。

しかし、キャッシュ・フローの裏付けのない資産を(持っていても誰も保証してくれない資産を)大金をはたいて買うことに疑問を抱き始めると、バブルははじけます。いつそれが訪れるかはわかりません。しかし、いつか必ずはじけます。

まとめと経済学的補足

終わりに 

ビットコインを標準的な経済学のフレームワークで考えると、これはバブルであると考えられます

しかし、バブルがいつはじけるか、はじけた後いくらになるかは、誰にもわかりません。

ビットコインが革新的技術の産物であることは否定しようもありませんが、これを投機対象とするには、相応の覚悟が必要です。

ブログ開設のごあいさつ

はじめに

こんにちは、毛糸です。
このたびブログを始めることにしました。
まずはごあいさつ申し上げます。

開設趣意

昨今、毛糸を取り巻く環境は、目まぐるしく変わっています。
これまでにない全く新しい技術が生まれ、経済の仕組みは根本から変わる可能性すらあります。一方で、先人の知恵は色褪せるどころか、ますます価値を増しているようにも思えます。
そんな中で、毛糸は日々、所感や学問的解釈や将来予想などを徒然なるままにつぶやき、みなさんと交流する中で、たくさんの気づきや学びを得ております。
しかし、Twitterの性質上、個別の発言は一見するとつながりが見えづらく、タイムラインに流れてしまえば見返すことも少ないのが現状です。せっかくのアイデアも情報の濁流に飲まれてしまっています。
そういった断片的な情報を可能な限りまとめ、整理し、再発信することは、少なからず価値あるものと考え、ブログ開設を決意しました。

本ブログの位置付け

本ブログは、毛糸のツイートのまとめブログの体裁をとりつつ、情報の整理と補完を行うものとするつもりです。
ブログ名にもある通り、基本的には毛糸のひとりごととして運用するものです。しかし、情報の正確性や事実/意見の別には注意を払い、単なる日記にならぬよう心がけます。
また、ひとりごとゆえ、更新は不定期気ままを是としますが、気持ちの上では可能な限り頻繁に更新していきたいと思っております。

最後に

以上、簡単ではございますがブログ開設のごあいさつとさせていただきます。

これまでお世話になった皆様に深く感謝申し上げますとともに、今後とも何卒宜しくお願い申し上げます。

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