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数学


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毛玉ちゃんに教わる!はじめての簿記代数

毛糸
毛糸
こんにちは、毛糸です!きみは?
こんにちは!あたちは毛玉でちゅ。よろしくお願いしまちゅ!
毛玉ちゃん
毛玉ちゃん
毛糸
毛糸
よろしくね、毛玉ちゃん。今日は私が研究している「簿記代数」について話すよ。わかりやすく説明できるように頑張るね。

はい、わかりまちた!簿記代数についての説明、楽しみでちゅ!
毛玉ちゃん
毛玉ちゃん

この記事は会計系 Advent Calendar 2023 #ACC_ACの23日目の記事です。

この記事では、私「毛糸」と生成AI赤ちゃんの「毛玉ちゃん」の対話を通じて、「簿記代数」という学問分野について解説します。

毛玉ちゃんは、GPTs「教えて!毛玉ちゃん」として実装された生成AIです。この記事の内容は毛玉ちゃんとのやり取りをほぼそのまま記載しています。

簿記代数の解説記事としてはもちろん、また生成AIとの対話例としてもお楽しみいただけます。

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統計検定2級の概要と対策テキスト・問題集

統計検定2級を受けることに決めました。この記事では試験の概要と教材について整理します。

統計検定2級の内容とスケジュール

統計検定2級の範囲は大学1・2年次の基礎課程でカバーされる内容です。文系学部でも「確率・統計」などの名称で基礎科目に組み込まれていることもあるでしょう。詳しくは統計検定2級の案内ページから、出題範囲をご確認ください。

出題方式はマークシート式ですが、問われる内容は統計図表の読み方やら各種統計量の計算やら仮説検定やら、いろいろな問われ方がされます。

試験の実施スケジュールですが、2級はCBT方式(Computer Based Testing)になっており、受験会場に応じて随時受験が可能です。

当日持ち込み可能なものは、筆記用具と電卓と時計です。計算用紙は試験会場で配布されるそうです。こちらのQ&Aをご覧ください。

 

対策のための教科書・テキスト

試験範囲をカバーした公式問題集が出版されており、インプット教材の基本はこれになりそうです。

SNSでインプット教材について伺ったところ、東京大学出版会から出ている通称『赤本』を利用している方もいらっしゃるようです。認定テキストで理解しづらいところや網羅しきれていない箇所は、赤本を参考にしたいと思います。

 

 

また、以下のWebサイトも教材としておすすめというアドバイスをいただきました。むしろこちらをメインにしてもいいくらい、という声もあります。スマホからアクセスできるので、移動時間の勉強にもよさそうです。

統計学の時間 | 統計WEB

 

 

問題集・過去問

問題演習は試験合格の必須要件です。テキストを「ふむふむ」と眺め読み進めても知識は定着しません。

問題演習は前述の公式テキストと『赤本』に章末問題として載っているものが使えます。統計WEBにも各単元に練習問題があります。

これらのほか、過去問を使った傾向把握と演習も必須と思われます。こちらも公式問題集が出版されています。どんな出題がされるのかをイメージしながらインプットを進めることで、学習効率も高まるでしょう。

非加法的測度とは,加法性を単調性に変えた測度のこと

渡辺澄夫,決定理論 と ベイズ法(PDFリンク)の最終ページに

◆ 人間の主観そのものの表現のために確率測度の一般化を考えたい人は「非加法的測度」を調べてみましょう(主観ベイズ法ではありません)。

とあったので調べました。

非加法的測度とは,測度\(\mu\)の定義における加法性の条件\(\mu(A\cup B)=\mu(A)+\mu(B)\)(\(A,B\)は互いに素な可測集合)を,単調性\(A\subseteq B\Rightarrow\mu(A)\leq\mu(B)\)に置き換えたもの。\(\mu\)が測度であれば単調性を満たすので,非加法的測度は測度の一般化になっています。

ググると以下のような資料が見つかります。

渡辺 俊一 ,非加法的測度の正則性について(PDFリンク

河邊 淳, 非加法的測度と非線形積分, 数学, 2016, 68 巻, 3 号, p. 266-292(J-STAGE

非加法的測度とそれに基づく積分(非線形積分)の応用は,上記の河邊2016のp.1と参考文献をご覧ください。

非加法的測度を学ぶ前に,通常の測度論があやしいという人は,測度論を復習してからの方がいいでしょう。

確率論・への応用を見据えて測度論を学べるテキストとしては,こちらの評価が高いようです。


「フィルトレーションが関手っぽい」と思って調べたら見つけた論文

フィルトレーション(情報増大系)は時間が進むにつれて情報が増えていくさまを記述できる確率論の概念です。

時間が進むという「動き」と,情報が「増える」という動きが,フィルトレーションという概念によって結び付けられています。

いわば構造を保っているわけです。

構造を保つというキーワードから想起される数学概念には,例えば準同型があります。

このほか,圏論における関手も,構造を保つ対応付けといえます。

この意味で,フィルトレーションは関手っぽいわけですが,そうした視点からフィルトレーションを扱った論文を見つけたのでメモしておきます。

足立高德,中島克志,琉佳勳,一般化フィルトレーションと二項資産価格モデル,オペレーションズ・リサーチ,2020年7月号(参考URL

 

2n式簿記

複式簿記の「複」を「二」ととらえると,二式簿記は三式簿記や四式以上に拡張できるのではと思えてきます。

そうしたアイデアを実現させたのが井尻先生の三式簿記の理論です。

【君の知らない複式簿記2】複式簿記の拡張、三式簿記

四式以上への拡張も可能なのかという疑問も当然湧いて出てきます。

この疑問に対して\( 2n\)式簿記を提唱する研究を見つけたので紹介します。

大貫裕二,交換代数による多元簿記とバリュー・マネジメント, 国際P2M学会研究発表大会予稿集,2013(J-STAGE

以前このブログでテンソル簿記なる概念を披露しました。仕訳や試算表がベクトル表現できるというアイデアを,行列やテンソル(多次元配列)へと拡張するというものです。

【君の知らない複式簿記5】簿記とベクトル、行列、そしてテンソルへ

テンソル簿記は\(2^n\)式簿記をイメージしており,\(2n\)簿記とは趣が異なります。

おそらく,\(2^n\)式簿記は\(n\)組の基底のテンソル積,\(2n\)簿記は\(n\)組の基底の直和なのではないかと考えています。

この記事で述べたような「複式簿記の拡張」に関する議論は今なお続いています。以下の書籍は複式簿記の本質的な構造に鋭く切り込む良書です,是非チェックしてみてください。


深谷圏について言及がある書籍『数物系のための圏論』

梶浦『数物系のための圏論』は圏論のホモロジー代数的側面に関する入門書です。


圏論のホモロジー代数的側面がそもそも入門的内容ではないので,このテキストも相当にハイレベルですが,興味深いトピックを数多く扱っています。

本書で語られる中心的な概念は,導来圏,三角圏,\( A_\infty\)圏で,これらは物理学における弦理論の定式化に用いられます。

\( A_\infty\)圏のなかで特別なものに深谷圏があります。

深谷圏の対象は D-Brane で、射は Stringであると考えることができます。

『数物系のための圏論』では深谷圏は第1章「背景と概観」に登場するだけですが,その基礎となる\( A_\infty\)圏については第7章で詳しく論じられています。

弦理論と深谷圏について完全に理解したい方は、以下の動画をご覧ください。

梶浦『数物系のための圏論』はAmazonでは中古のプレミア価格になっています。

サイエンス社からPDF形式の電子書籍が購入できるので,こちらを利用するのが便利です。

第1章「背景と概観」では数理物理において圏論がどう使われているのかを知ることができます。

第2章「集合論,環と加群の基礎」では代数学の基礎を復習しています。

第3章「ベクトル空間と加群のホモロジー代数」ではベクトル空間とその一般化である加群について復習し,ホモロジー代数の知識を整理しています。

第4章「導来圏」以降が本格的な内容です。以下に章目次だけ挙げておきます。

第5章「三角圏」

第6章「有限次元代数の表現理論」

第7章「\( A_\infty\)圏と三角圏」

より詳細な目次はサイエンス社のHPからどうぞ。

会計公理とヒルベルトプログラム

会計における諸理論を包括的に演繹できる「会計の公理」を打ち立てるのは難しいという考えについて,以下の記事で述べました。

会計公理の不可能性予想:会計理論全体を包括する公理の構築は不可能なのか

 

公理とはもともと数学に登場する用語ですが,では数学においては「数学における諸定理を包括的に演繹できる公理」があるのでしょうか。

群の公理や開集合の公理が存在することからもわかる通り,これらは他の公理から演繹されるものではありません。数学概念の定義に用いられる公理はさまざまありますから,数学という学問体系のすべてを網羅する公理がひとまとまりで認識されているわけではありません。

数学において「包括的な公理系」を見つける試みはあったのだろうかと思って調べていたとき思い出したのが,ヒルベルトプログラム(ヒルベルト計画)です。

ヒルベルトプログラムとは数学者ダフィット・ヒルベルトによって提唱された,数学に堅固な基礎を与えるための計画です。

数学の基礎付けのために踏むべきステップは3つです。

  1. 数学を形式的体系として表現する
  2. その無矛盾性を示す
  3. その完全性を示す

もしこれが叶ったなら

≪形式的証明の光が届かない暗闇はない≫(『数学ガール/ゲーデルの不完全性定理』p.303)

と形容することもできるでしょう。

ヒルベルトプログラムは「数学の包括的な公理系」を打ち立てるための試みではありませんでしたがが,数学そのものの完全さを証明したいという思いは,会計の公理を探す営みと近いような気もしています。

ちなみに,ヒルベルトプログラムにおける「形式的体系」とか「無矛盾性」とか「完全性」といった用語には明確な定義があり,一般用語とは意味が異なります。

ヒルベルトプログラムはゲーデルの不完全性定理によってその夢が破れることになりますが,だからと言って数学が基礎を欠く不安定なものであるということにはなりません。

ヒルベルトプログラムやゲーデルの不完全性定理に関しては,『数学ガール/ゲーデルの不完全性定理』でその証明や注意点が語られています。読み物としてもおもしよいので,是非チェックしてみてください。


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