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数学


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30歳になって思い知る、高校数学の大切さ

こんにちは、毛糸です。

数学は科学を語る「言葉」として広く受け入れられており、物理学やAIなどのテクノロジーも数学によって記述され、その確かさが証明されます。

社会科学も昨今、数学による分析が多く取り入れられ、経済学や会計学においても数学が用いられています。

最近読んでいる会計学のテキスト『Equity Valuation』にも、数学が用いられており、論理性と検証可能性を要する議論には、数学はなくてはならないものとなっています。

【参考記事】
会計を数学的・経済学的に表現する方法を考える

AIなどのテクノロジーを理解するために数学が必要なこともあってか、社会人になってから数学を学び直す人は増えているようです。

私が参加している勉強会でも、数学を扱うセミナーは大変好評です。

【参考記事】
【数学ガール】社会人の数学再入門に

数学は物事を抽象化し、その構造を浮かび上がらせ、論理の力で結論を導きます。
こういった考え方は、数式の展開や計算にとどまらず、日常生活で多くの気づきを与えてくれます。
【参考記事】
私は今年30歳になりましたが、未だに研究意欲を持ち続けており、ビジネスのなかで問題意識を見つけては、これを数学的に解決しようと日夜励んでいます。
ときには高校数学で学んだことを復習する必要にかられたりもして、あの頃の勉強はたしかに役に立っているなぁと感慨深くなることもあります。
是非、日常に数学のある生活を送る人が増えてほしいと思います。
【参考記事】

連続時間モデルにおけるクリーン・サープラス関係(Clean surplus relation, CSR)

こんにちは、毛糸です。

先日、以下の記事で、会計数値(純資産や営業資産)の変動を規定する関係式について述べました。

【参考記事】
会計数値の時系列構造を決める関係式|クリーン・サープラス関係、金融資産関係、営業資産関係

上記記事に示したクリーン・サープラス関係(Clean Surplus Relation, CSR)とは、企業の純資産の変動を示す以下の関係式のことです。
\begin{equation} \begin{split}
bv_t=bv_{t-1}+ni_t-d_t
\end{split} \end{equation}

ここで\( bv_t\)は時点\( t\)における純資産の金額、\( ni_t\)は純利益、\( d_t\)は配当を示しています。クリーン・サープラス関係は、純資産\( bv_t\)を離散的な時間単位で観測した、差分方程式を表しているといえます。

ということは、これを連続時間で考える、つまり純資産の微分方程式を考えるのは、極めて自然な流れではないでしょうか。

素朴に考えると、1期間で成り立つクリーン・サープラス関係を、時間区間\( \Delta t\)でも成り立つと考え

\begin{equation} \begin{split}
bv(t+\Delta t)-bv(t)=ni(t)\Delta t-d(t)\Delta t
\end{split} \end{equation}

と表し、時間区間\( \Delta t\)を\( 0\)に近づけた極限を考えると
\begin{equation} \begin{split}
dbv(t)=ni(t)dt-d(t)dt
\end{split} \end{equation}
のように表せてもよさそうなものです。

これは純資産\(bv \)の微分方程式になっています。

当然ながらこれを積分すると

\begin{equation} \begin{split}
bv(t)=bv(0)+\int_0^t ni(s)ds-\int_0^t d(s)ds
\end{split} \end{equation}
となり、
「ある時点の純資産は、当初純資産に、利益の累積額を足して、配当として流出した分を控除した額として決まる」
という当たり前の結果が成り立ちます。

会計では通常、会計数値は連続的には観測されず、四半期ごととか1年ごとといった離散時間でのみ観測されます。

しかしながら、理論上は瞬間瞬間に決算をし会計数値を確定させるような手続きを踏めば、もしくはその時点で決算を行えば観測されたであろう「仮想の」会計数値を考えれば、連続時間でクリーン・サープラス関係が成り立つと考えても問題はなさそうです。

むしろクリーン・サープラス関係を微分方程式として表すことができれば、解析学のツールを活用することが出来、分析の幅が広がることも期待されます。

会計学の論文では実際に、この連続時間版クリーン・サープラス関係を扱っているものがいくつかあります。

時間をとってこれらの論文を読み込んでみたいと思います。

RESIDUAL INCOME, REVERSIBILITY AND THE VALUATION OF EQUITY(PDF)
Mark Tippett and Fatih Yilmaz
LINEAR INFORMATION DYNAMICS, AGGREGATION, DIVIDENDS AND “DIRTY SURPLUS” ACCOUNTING(PDF)
David Ashton, Terry Cooke, Mark Tippett and Pengguo Wang
A valuation model for firms with stochastic earnings(PDF
Steven Li

YouTubeで量子力学が勉強できる時代

こんにちは、毛糸です。

数学をライフワークとしている私ですが、この世界のルール・理(ことわり)を数理的に解き明かす物理学にも当然興味を持っています。

物理学には物理学特有の数式表現が数多く存在しています。

ブラケット記法とか、アインシュタインの縮約記法とか、物理を論じる上で都合のいい数式の記述方法には色々あります。

私は物理学をきちんと勉強したことがなかったので、それらに出くわすときはしばらく時間をとって調べる必要があります。

今日も調べ物をしていましたら、偶然こんな動画を見つけました。

予備校のノリで学ぶ「大学の数学・物理」というチャンネルでは、大学レベルの数学と物理学を、「予備校のノリで学ぶ」ことができます。

講師のたくみ先生の講義は大変わかりやすく、教育系YouTuberとして有名なようです。

これまでは、なにか勉強をしたいと思ったら、その分野の教科書を読み、学校に通い、もしくは近くの詳しい人に聞いたり、ネットの文字情報を読み込む必要がありました。

しかし、インターネット環境が整う中で、このような動画による教材が多く提供されつつあり、学びの幅は更に広がっています。

また、SNSの発展により、同じ興味を持つ人と、物理的な距離を問わずつながることができるようになりましたし、オンラインの人間関係を発展させ気軽にリアルな勉強会を開くこともできるようになっています。

そう、現代は学びを楽しむ人にとっては、とても幸福な時代なのです。

私も自分の興味を共有したくて、勉強会を開いたりしていますが、普段の仕事だけでは得られないつながりを持つことができ、とても楽しいです。

【参考記事】
勉強会「意識高い……」「レベル高そう……」いやいや、誤解してませんか?

 

学ぶことを苦痛と思わず、知ることを純粋に楽しめるようになったら、現代社会の充実感を噛みしめることができるでしょう。

今回紹介した動画は量子力学(量子論)の解説ですが、量子論を考えるには「波」に関する理解が必須です。

波(波動)は高校物理でも扱いますので、高校レベルの参考書を読んでみることから始めるのが良いでしょう。

私も以下の本が高評価だったので、この夏の宿題として、読んでみようと思っています。



会計数値の時系列構造を決める関係式|クリーン・サープラス関係、金融資産関係、営業資産関係

こんにちは、毛糸です。

こんな本を読んでいます。

この本は、企業が発行する株式を評価する手法を、会計学と経済学の立場から論じる研究書です。

この中に、会計学における重要な方程式が取り上げられていたので、メモしておきます。

クリーン・サープラス関係(Clean Surplus Relation, CSR)

クリーン・サープラス関係(Clean Surplus Relation, CSR)とは、企業の純資産の変動を示す以下の関係式のことです。

\begin{equation} \begin{split}
bv_t=bv_{t-1}+ni_t-d_t
\end{split} \end{equation}

ここで\( bv_t\)は時点\( t\)における純資産の金額、\( ni_t\)は純利益、\( d_t\)は配当を示しています。

つまり、ある時点の純資産額は、一期前の純資産額に、その期の利益を加え、株主に支払った額を差し引いた金額として定まる、ということです。

純資産額\( bv_t\)は、金融(純)資産\( fa_t\)と営業(純)資産\( oa_t\)に分けられると仮定します。

\begin{equation} \begin{split}
bv_t=fa_t+oa_t
\end{split} \end{equation}

純利益\( ni_t\)は、金融(純)利益\( fi_t\)と営業(純)利益\( oi_t\)に分けられると仮定します。

\begin{equation} \begin{split}
ni_t=fi_t+oi_t
\end{split} \end{equation}

金融資産関係(Financial Asset Relation, FAR)

金融資産関係(Financial Asset Relation, FAR)とは、金融(純)資産の変動を示す以下の関係式のことです。

\begin{equation} \begin{split}
fa_t=fa_{t-1}+fi_t+fcf_t-d_t
\end{split} \end{equation}

ここで\( fcf_t\)は時点\( t\)におけるフリーキャッシュフローです。

金融資産関係が成り立つためには、株主への配当は金融(純)資産を通じて行われるという前提を置く必要があります。

この前提のもとで、ある時点の金融(純)資産額は、一期前の金融(純)資産額に、その期の金融(純)利益とフリーキャッシュフローを加え、株主に支払った額を差し引いた金額として定まります。

営業資産関係(Operating Asset Relation, OAR)

営業資産関係(Operating Asset Relation, OAR)とは、営業(純)資産の変動を示す以下の関係式のことです。

\begin{equation} \begin{split}
oa_t=oa_{t-1}+oi_t-fcf_t
\end{split} \end{equation}

営業資産関係(OAR)は、クリーン・サープラス関係(CSR)と金融資産関係(FAR)が成り立つときには当然成り立ちます。

ある時点の営業(純)資産額は、一期前の営業(純)資産額に、その期の営業(純)利益を加え、フリーキャッシュフローを差し引いた金額として定まります。

会計ベースの資産価格理論

CAR、FAR、OARは、ファイナンスの基本原則「無裁定の原則」と組み合わせると、会計数値をベースとした資産価格理論につながっていきます。
ファイナンスでは、ある資産が生み出す配当や利息の割引現在価値が、その資産の価格に等しいという関係式を考察しますが、これは基本的にはキャッシュフローの世界の考え方です。
しかし、上記のような会計関係(Accounting Relation(s))を組み合わせることで、キャッシュフローの世界から、会計数値の世界へと、資産価格の理論を発展させることができます。
もし興味があれば、財務諸表分析などを扱うテキストに説明があるので、読んでみると良いでしょう。

会計を数学的・経済学的に表現する方法を考える

こんにちは、毛糸です。

最近、会計学を数学の言葉で表現できないか、という問題に取り組んでいます。

本記事では数学(確率論)と会計の対比をしつつ、両者の大きな差異について述べたあと、経済学の枠組みで決まる「最適な会計」についてのアイデアをまとめます。

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GeoGebraで数学のグラフをきれいに描く

こんにちは、毛糸です。

「数学 グラフ」でググっていたら、良さげなツールを見つけたのでメモしておきます。

GeoGebraで関数のグラフをかんたん描画

GeoGebraは関数を指定してグラフを描画したり、平面図形などを簡単に描くことのできる、教育的なオンラインツールです。
関数が既知のものであれば、それを入力するだけで、すぐにグラフが描画されます。
授業用教材にはさまざまな分野・レベルの例題が満載で、数学を勉強し直そうと思っている人がテキスト代わりに使うのも良いでしょう。

棒グラフもかけます

私は調和級数\( \sum_{k=1}^n\frac{ 1}{ k}\)について調べるなかで、棒グラフを描きたかったのですが、これも


BarChart({1.5,2.5,3.5,4.5,5.5},{1,1/2,1/3,1/4,1/5})

で描くことができます。前半のカッコで各バーの始点を、後半のカッコでバーの高さを規定します。
調和級数\( \sum_{k=1}^n\frac{ 1}{ k}\)は上下から以下のように評価できます。
\begin{equation} \begin{split}
\int_1^{n+1}\frac{ dx}{ x}<\sum_{k=1}^n\frac{ 1}{ k}<1+\int_2^{n+1}\frac{ dx}{ x-1}
\end{split} \end{equation}
これをグラフにしてみると、この関係式は一目瞭然です。

超一般化中心極限定理と株式リターン

こんにちは、毛糸です。

先日こんなつぶやきをしました。

本記事では株価リターンを題材に、確率論における中心極限定理とその一般化についてまとめます。

中心極限定理とその一般化

「独立同分布の確率変数の和は正規分布に従う」というのが中心極限定理のざっくりとした内容です。

中心極限定理は確率論における重要な定理であり、それが成立するための前提条件がもちろんあります。

ある定理を、より広い範囲に適用できるようにしたり、前提条件を緩めたりした場合にも成り立つことを示す、というのは、数学においてはよく行われます。

こうした「一般化」は中心極限定理についても存在し、一般化中心極限定理という「拡張版の中心極限定理」では、確率変数の和は正規分布ではなく、べき乗則をもつ安定分布に従うことが示されます。

正規分布に従わない株価リターン

株式リターンの実際の分布は、正規分布よりも「レアな値が出やすい」ものであり、統計的には正規分布に従いません。

【参考記事】
日本株式、米国株式、欧州株式、全世界株式の日次リターンが正規分布ではなかった件

ファイナンスの多くの理論では、リターンの正規性を仮定して結論を導いていますから、実際のリターンが正規分布ではないことについて危機感を覚える人もいるでしょう。

しかし実は正規分布でないケースにも、多くの理論は成り立ちます。

【参考記事】
株価リターンが正規分布でなくてもファイナンス理論は成り立ちます!

べき乗則と一般化中心極限定理

正規分布でなければ何なのだ、ということで注目されているのが、「べき乗則」を持つ分布です。

リターンが正規分布に従うとき、「レアな」リターンが実現する確率は、期待リターンから遠くなればなるほど急激に減っていきます。

しかし実際には、「レアな」リターンはそれほど急激に減っていくものではなく、「べき乗則」というゆったりとした減り方をしているという研究があります。

一般化中心極限定理の帰結として得られる安定分布はこのべき乗則に則った確率分布であり、実際の金融データへの当てはまりの良さが期待されています。

冒頭で述べた超一般化中心極限定理は、これを更に広範囲に拡張した定理のようです。

株価リターンに正規分布を仮定する理由

こんにちは、毛糸です。

先日こちらの記事で、日本株を始めとして株価リターンが正規分布に従っていないことを指摘しました。

【参考記事】
日本株式、米国株式、欧州株式、全世界株式の日次リターンが正規分布ではなかった件


多くの金融理論において、リターンは正規分布に従うという仮定がおかれています。

本記事では主に確率過程論の立場から、なぜこのような仮定がおかれているのかを説明します。

株価ではなくリターンをモデル化する

まず前提としてあるのは、株価は負にならない、ということです。

株価は会社財産の請求権であり、制度上追加的な支出を強制されることはない(株主にキャッシュアウトの義務はない)ので、価格は常に正になります。

したがって、株価をモデル化するにあたっては、価格が常に正値をとるような関数として定義するのが適切です。

指数関数\( y=e^x\)は実数\( x\)がどんな値をとっても正値をとるため、株価を表す関数として適切と考えられます。

時点\( t\)における株価\(S_t \)を

\begin{equation} \begin{split}
S_t=S_0 e^{Z_t}
\end{split} \end{equation}

と表すと、株価は常に正値をとり、さらに指数の肩の\( Z_t\)は株価の幾何リターン(対数リターン)を示すという「よくできた」形になります。

したがって、正値をとる株価をモデル化するときには、株価\( S_t\)そのものではなく、収益率(幾何リターン)\( Z_t\)を確率過程として考えるのが好都合なのです。

市場が効率的で、過去の情報から収益率が予測できないという立場に立つと、独立増分性をもつ確率過程がよさそうということになります。

もしリターンの分布が時点に依らないと考えるなら、時間的一様性という性質を考えるのが適切です。

このとき、リターンを表す確率過程はレヴィ過程になります。

レヴィ過程は、連続なふるまいを決めるドリフトとGauss分散行列と、ジャンプの振る舞いを決めるレヴィ測度が決まると一位に定まる、という著しい性質があります。

特に見本経路が連続であるとき、レヴィ過程はドリフト付きブラウン運動になります。

したがって、収益率が独立増分で時々刻々取引が行われジャンプがないような株価のリターンは、数学的にはブラウン運動くらいしかないのです。

連続複利ベースの収益率がブラウン運動なら、価格は当然幾何ブラウン運動ということになります。

つまり、株価とリターンにふさわしい性質を検討していった結果、候補として残るのは、リターンが正規分布に従うようなもの(=ブラウン運動)しかない、ということです。

会計学と情報理論の融合、そして「会計学の基本定理」

「会計学の基本定理」という定理をご存じでしょうか。

「基本定理」とは数学のある分野で、極めて重要な意味を持つ中心的な命題につけられる名称です。代数学の基本定理や微積分学の基本定理などが有名です。

しかし、会計学にもそうした定理があることを知っている方は少ないでしょう。

今回はそんな「会計学の基本定理」について簡単にまとめます。

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「AIで会計士の仕事(監査)はなくなるのか」に対するひとつの数理的整理

こんにちは、毛糸です。

AI(人工知能)という言葉が広く知られるようになり、Deep learningのようなブレイクスルーがビジネスにも応用されつつあります。

AIは時折「人間の仕事を奪う」という文脈で脅威的な存在として語られることもあり、2013年のカール・ベネディクト・フレイとマイケル A. オズボーンの論文
「THE FUTURE OF EMPLOYMENT: HOW SUSCEPTIBLE ARE JOBS TO COMPUTERISATION?」(pdfリンク)

では多くの職業がコンピュータに取って代わられる可能性があることが示されています。

論文内に示される代替確率ランキングでは、Bookkeeping, Accounting, and Auditing Clerks(簿記、会計および監査職員)は702の職業のうち、代替確率が低い順に671位、代替されやすさでいえば31位に上がっています。

こうした状況の中で「AIで会計士の仕事(監査)はなくなるのか」という話題がしばしば取り上げられます。

本記事ではこの問いに対して、会計の数理モデルに基づく整理を述べ、AIによる監査の代替について考察します。

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