誇りとイキり、謙虚と自虐、専門家の態度。

こんにちは、毛糸です。

先日、私の尊敬する人がこんなことを話してくれました。

自分の専門分野だと知らず知らずのうちに上から目線になる時が出てくるかもしれない

この言葉がとても心に刺さったので、少し深堀りしてみたいと思います。

専門分野で慢心しない

自分の専門分野では、知らず知らずのうちに上から目線になる。

この言葉、まさしくその通りだなぁと反省しました。

私は公認会計士の資格を持っていたり、大学院でファイナンスの研究をしたりと、人並み以上に知識のある「専門分野」を持っています。

ある分野について広く・深く知っているからこそ、自分の知識に自信を持つことが出来ますし、それを社会に還元することも出来ます。

しかし、自分よりさらに広く・深く知っている人は必ずいるものです。

会計士だから、大学院を出ているから、自分の知識は普通の人より優れているのだ、などという不遜な考えを持とうものなら、SNSで集中砲火を浴びること必至です。

普通の人よりいくらか多く勉強・経験したとはいえ、上には上がいるもので、自分は世界のごく一部しか知らないのだということを認識しておかないと、痛い目を見ます。

あらゆる知識に簡単にアクセス出来るようになった現在、専門家の知識それ自体の価値は相対的に低下しており、慢心すれば途端に綻び、信用を失います。

専門家といえど、慢心してはいけないのだと、肝に銘じたいと思います。

誇りとイキり

自分の知識に自信と誇りを持つことはプロフェッショナルとして当たり前のことです。

クライアントは専門家の知識・経験の他に、専門家に頼るというサービスそのものに価値を感じていることも多く、専門家が自分に誇りを持つことは、プロとして必要なあり方です。

しかし、「誇りを持つ」ことは時として「イキっている」と捉えられがちです。

誇りと自信は、見せ方を少し誤れば、高慢で不遜な「イキった」姿に映ります。

イキりは自分を大きく見せたいという気持ちの表れであり、誇り・自信とは似ているようで、他者からの評価は全く異なります。

プロフェッショナルとしての「誇り・自信」と、威圧や権威付けのための「イキり」は、明確に区別しなくてはいけません。

謙虚と自虐

専門家には、謙虚で誠実な態度も求められます。

謙虚で誠実な姿勢は、信頼される専門家の必要条件です。

前述の「イキった」態度をとらないために、常に謙虚でいることが必要です(最近の私の課題でもあります)。

ただ、だからといって「自分なんてゴミカスです」と卑下するのは違っていて、自分を貶すことと謙虚さを持つこととは、明確に区別しなくてはいけません。

自分を貶めるのは単なる自虐風自慢であって、謙虚で誠実な態度とは異なります。

既に専門家として活躍している人が自虐をするのは、その専門分野を極めようとする後進の人たちに対する侮辱ともとれるものであり、慎むべきです。

専門家として成功している人が「私などまだまだ」と謙遜することは多々ありますが、これが行き過ぎて「自虐」にまで至ってしまうと、信頼をなくしてしまいます。

この辺りの匙加減は難しいものですが、謙虚さと自虐とは異なるのだという意識は常に持っていたいものです。

まとめ

専門家が陥りがちなイキりと自虐を、プロとしての誇りと謙虚さに対比させて考えてみました。

これらのボーダーラインは曖昧なものですが、信頼される専門家としてあるためには、常に意識しておきたいところです。

PyCPAで勉強会を開催する、もしくはリクエストする方法

こんにちは、毛糸です。

私が運営事務を務める会計士×テクノロジー勉強会PyCPAで、自分も勉強会を開催したい、という声をいただきます。

PyCPAは自由で自発的な活動を大切にしております

今回はPyCPAで勉強会を開催する方法と、「こんな勉強会を開いて欲しい」とリクエストする方法についてまとめます。

PyCPAとはどんなコミュニティか

PyCPAは、プログラミング言語Pythonに興味のある会計士(CPA)の勉強会として活動を開始しましたが、発足から1年経った今、活動はより広いものになっています。

最近は特定のプログラミング言語の習得にとどまらず、新しいテクノロジー(AIやRPAなど)を取り扱うことも多くなり、また参加者も会計士以外に、エンジニアや企業の経理財務担当者などが増えています。

テクノロジーと会計、という2つの軸から大きくはずれない範囲で、PyCPAで扱うトピックには特に制限がありません。

PyCPAで勉強会を開催する方法

もしテクノロジー×会計という関心軸に沿う内容で勉強会を開きたいときは、誰でも自由に勉強会を開催していただけます。

その際に必要な手順は、以下の通りです。

1.運営事務局への連絡

PyCPAという名前で勉強会を開催する際には、勉強会の内容がPyCPAの方針に沿うものであり、営利を目的としないなどの指針に合致している必要があります。

PyCPAで勉強会を開催したくなったら、まず運営事務局にご連絡ください。

会場確保、コミュニティメンバーへの案内などをお手伝いします。

2.勉強会の準備

PyCPAの勉強会はもくもく会が中心でしたが、最近は講師を招いてのセミナーや、コミュニティメンバーによるハンズオンセミナーも開催されています。

勉強会を開催したくなったら、勉強会のスタイルを決め、講師役が必要なら依頼をします。

また、会場を確保します。PyCPAは無償の勉強会であることを条件に、スポンサーから会議室を無料提供して頂いています。

勉強会の内容によっては支援が頂ける可能性がありますので、運営事務局にお問い合わせください。

勉強会のタイムテーブルについても考えておきましょう。

勉強会のターゲットを明確にしておくのも重要です。

予備知識をどこまで要求するか、勉強会でどんな成長が得られるか、などを明記しておくと、参加者を集めやすく満足度も高まります。

3.案内・集客

勉強会の内容と日次、会場が決まったら、SNSで案内を出し、出欠管理サービスを用いて出席者を募ります。

このプロセスは通常、運営事務局が行いますが、情報の拡散は主催者の熱意が重要になりますので、積極的にSNSで発信するとたくさんの人に興味を持っていただけます。

4.当日までの準備

もくもく会であれば、主催者は特別な準備は必要ありません。

講義を招いてのセミナーであれば、講師の方に気持ちよく登壇頂けるようサポートを行います。

自身が登壇するセミナーであれば、発表資料の作成や、プログラミング用のコードを準備しておきます。

5.当日

勉強会当日には司会進行が必要です。

もくもく会であれば、参加者の目的と作業内容を発表してもらい、

講師を招いてのセミナーであれば、スムーズな発表のための機材準備を行います。講師紹介も行うのがいいでしょう。

自身が登壇する場合には、当日現場できちんと発表ができるか、機材等の確認をします。

6.発表を終えたら

参加者とコミュニケーションを取ることで、フィードバックが得られます。

質疑応答や意見交換を行うことで、発表者自身の成長につながります。

登壇者は参加者から強い尊敬の目が向けられます。

それをきっかけにビジネスのお話につながった例もあります。

以上が簡単な勉強会開催の流れです。

個別具体的な対応は、これまで勉強会を運営してきた事務局メンバーが丁寧にレクチャーし、伴走しますので、初めて勉強会を開催する方でも心配は要りません。

勉強会のリクエスト

PyCPAはコミュニティメンバーの自発的な探求心を大切にしています。

勉強会で扱ってほしいトピックがあれば、その実現のために運営事務局がサポートします。

勉強会のリクエストは、次のような方法でお寄せいただけます。

  • ツイッターでハッシュタグ #PyCPA をつけて呟く
  • 運営事務局にリプライを送る
  • Slackで発言する
  • 勉強会に来たときに話題にしてみる

事務局のリソース上、すべてのリクエストにお答えするのは難しいですが、コミュニティメンバーに楽しんでいただけそうな内容であれば、実現に向けて動きます。

場合によっては、勉強会の主催者側に回っていただくことをおすすめする場合もあります。

まとめ

PyCPAで勉強会を開催する方法と、リクエストの方法についてまとめました。

PyCPAはメンバー一人ひとりが自発的に関与し作り上げていくコミュニティであり、決して運営事務局=コミュニティオーナーではありません。

みなさんの探究心には価値があります。

探求を一緒にカタチにしませんか。

 

【君の知らない複式簿記1】行列簿記の意義、性質、限界

こんにちは、毛糸です。

会計は企業の活動を財務諸表という成績表として表現するためのルールであり、「複式簿記」の規則に従って財務諸表が作られます。

簿記を学習するうえでは、簿記3級のような資格にチャレンジしたことがあるかと思いますが、そこでは複式簿記の規則が問われます。

今回は、そんな複式簿記の、ちょっと変わった考え方についてお話します。

本記事でお話するのは、複式簿記を「行列」で表す「行列簿記」という手法です。

続きを読む

ひふみ投信の期間別TOPIX勝率まとめ

こんにちは、毛糸です。

私は投資信託に積立投資を行っており、そのなかでアクティブファンドである「ひふみ投信」を購入しています。
参考記事:【投信定点観測】インデックス投資信託8つ・ロボアドバイザー2つ・アクティブファンド3つにドルコスト平均法で積立投資してみる

ひふみ投信は主に日本株式を中心に運用を行うアクティブファンドで、中小型株の目利き力に優れた投資信託として個人的に注目しています。

今回は、ひふみ投信が日本株式のインデックスであるTOPIXの日次勝率を期間別にまとめてみました。

価格時系列データはYahoo!ファイナンスから

ひふみ投信とTOPIXのデータはYahoo!ファイナンスから取得しました。

9C31108Aひふみ投信の時系列データはこちら

TOPIXの時系列データはこちら

ひふみ投信は基準価格を、TOPIXは終値をそれぞれ使用します。

期間はひふみ投信の設定開始日2008/10/1から本記事執筆時点の直近営業日である2019/4/26までの、2,590日です。

日次リターン(算術、純額表示)の計算

日次の算術リターン(日次リターン、純額表示)を計算します。

\( t\)日目のリターン\( r_t\)は、\( t\)日目の価格\( S_t\)と\( t-1\)日目の価格\( S_{t-1}\)を用いて、以下の計算式で算出します。

\[ \begin{split}
r_t=\frac{ S_t-S_{t-1}}{ S_{t-1}}=\frac{S_t }{S_{t-1} }-1,~r_1=1
\end{split} \]

この計算により、ひふみ投信の日次リターン\( r_t^H\)とTOPIXの日次リターン\( r_t^T\)(\( t=1,2,\cdots,2590\))が得られます。

ひふみ投信の対TOPIX超過収益率

ひふみ投信の対TOPIX超過収益率\( r_t^E\)は、ひふみ投信の日次リターン\( r_t^H\)とTOPIXの日次リターン\( r_t^T\)を用いて

\[ \begin{split}
r_t^E=r_t^H-r_t^T
\end{split} \]
と表せます。

ひふみ投信の対TOPIX超過収益率\( r_t^E\)が正の値であるとき、ひふみ投信はTOPIXを上回るリターンを実現させたことになります。

\( r_t^E\)が正のとき\( 1\)、負のとき\( 0\)を取る変数(勝敗変数)を\( t=1,2,\cdots,2590\)に対して計算し、和を取ることで、ひふみ投信のリターンがTOPIXのリターンを上回った日数をカウントできます。

期間別勝率:ほとんどの期間で高い勝率

たとえば、スタート日2008/10/1からエンド日2010/9/30までの488日間で、ひふみ投信の日次収益率がTOPIXを上回った日は256日ありました。

したがって、当該期間のひふみ投信の勝率は52.5%=256/488となります。

縦にスタート日、横にエンド日をとったとき、各期間(66期間)の勝率は、以下のような結果になりました。

2012/10/1-2013/9/30の1期間を除く、66期間中65期間(98%)で、ひふみ投信は対TOPIX勝率が50%を超えていました。

特に、2017年以降の最近のデータを見ても、

  • 2017/10/1から2018/9/30の勝率が51.8%
  • 2017/10/1から2019/4/26の勝率が52.7%
  • 2018/10/1から2019/4/26の勝率が54.3%
という結果となり、「最近TOPIXに負けていないか?」という疑問は、このデータを見る限り否定されそうです。

まとめ

ひふみ投信の対TOPIXの勝率を、2018/10/1から2019/4/26までの66の期間で判定してみました。
結果は98%の期間で、ひふみ投信の対TOPIX勝率が1/2を超える結果となりました。
本記事の分析は恣意性を排除したデータ分析に基づいてはいるものの、ひふみ投信の一側面しか見えていないというご意見もあろうかと思いますので、是非SNSで「こんな見方もある」といったコメントを頂けると嬉しいです。

やりたいことはたくさんある、でも時間がない。そんな状況の解決策

こんにちは、毛糸です。

以前こんなつぶやきをしました。

その後、私は自分なりにやりたいことを数多く実現させてきました。

勉強会を企画したり、講師を招いてセミナーを企画したり、英語の専門書を読み切ったり、ブログを習慣化させたりと、多くの成果を生むことが出来ました。

今回は「やりたいことはたくさん、でも時間がない」そんな状況の解決方法を整理したいと思います。

本当にやりたいことなのか問いかける

やりたいことがたくさんあるのに、時間がないと焦ってしまう。

そんなときはまず、「やりたいと思っていること」が本当に心からやりたいことなのかを問いかけます。

やりたいと思っていても、なかなか行動に移せない、もしくはなにかと理由をつけて先延ばしにしているという状況なら、それは本当にやりたいことではないのかもしれません。

犠牲を払ってまで、日常を変化させてまで、やりたいことではないのかもしれません。

そういう半端な気持ちはこの際、脇に置いておいて、本当にやりたくて行動せずにはいられない、そういうことに時間を使うようにしましょう。

何か新しいことに取り組みたい、チャレンジしたいという気持ちは、自発的に生まれます。

心のうちから沸き起こる探究心の特に強いものを優先的に取り組むと、時間を有効利用できます。

参考記事:>>学習意欲を持ち続けるための心がけ4つ

自分ひとりでやるのか、他人を巻き込むか、他人に任せるか

あなたがやりたいことは、1人でないと出来ないことでしょうか。

1日は24時間しかありません

訓練によって作業効率は上げられるかもしれませんが、時間という制約から逃れることは不可能です。

したがって、他の人を巻き込む、もしくは任せることで、やりたいことが実現できる道をさぐることも重要になってきます。

たとえば、プログラミング技術を習得したいというような場合には、一人でパソコンに向かう時間は避けて通れないでしょう。

しかし、やりたいことがプログラミングそのものではなく、何かサービスを作ることだとしたらどうでしょうか。

その場合には、自分でゼロからプログラミングを習得しなくとも、既にスキルのある友人と一緒にやることで、目的は達成できますし、その方が効率的である場合もあるでしょう。

他人を巻き込んでやることが、充実感につながることもあります。

またいっその事、他人に任せてしまってもいいことかもしれません。

掃除がしたいけれど時間がない、そんなときにホームヘルパーを頼む、そんなイメージです。

やりたいことをやるために、他人の協力が得られないか、検討してみましょう。

時間の使いかたを見直す、やりたいこと以外に費やす時間を減らせないか

人の力を借り、それでもなお、たくさんやりたいことがある。

でも一日24時間じゃ到底手がつけられない。

そんなときはどうしたらいいでしょうか。

ここでの問題は、持っている時間のうち、やりたいことに当てられる時間が少ないことにあります。

こう考えると、できることは2つです。やりたいことを減らすか、やりたいこと以外に費やす時間を減らすかです。

やりたいことを減らすというのは、単に我慢してやらない、ということに限らず、なにかとなにかを組み合わせることで、一挙両得を目指すことも含みます。

一方、やりたいことではない「その他」の時間はどうやって減らしたらいいのでしょうか。

方法は2つ、やりたくないタスクを減らすか、やりたくないタスク生産性を上げるかです。

時間管理マトリックスというのをご存知でしょうか。

タスクを、重要か否か、緊急性があるか否かという2軸、4象限に分けて管理する方法です。

(出典:http://www.franklinplanner.co.jp/system/important.html)

もしやりたくないタスクが重要でも緊急でもないものであるなら、思い切って切り捨てることで、自由な時間を増やすことが出来ます。

やりたいこと(それはしばしば重要なこと)に十分な時間を取れるよう、必要のないことに割く時間を小さくしましょう。

もう一つの方法が、タスクを効率的にこなし、作業にかかる時間を減らすことです。

仕事効率化の方法には、プロジェクトマネジメントの手法を学ぶとか、テクノロジーを利用するなどの方法があります。

私が業務を大幅に圧縮するのに効果的だった手法は、下記の記事を参考にしてみてください。
参考記事:30時間の作業を1/3に圧縮できた3つの理由|マクロVBA、業務見直し、マニュアル化

まとめ

やりたいことはたくさんあるのに時間がない、そんな状況を打開するための3つの視点についてまとめました。

  • 本当にやりたいことなのかを問いかける
  • 他人の協力を得る
  • 時間の使いかたを見直す
もしみなさんが実践する「やりたいことをやるための方法」があれば、コメントやSNSで教えてください!

ひふみ投信は期間をランダムにとってもTOPIXに勝つ方が多かった件

こんにちは、毛糸です。

先日の記事「ひふみ投信の対TOPIXの勝率を調べてみたら、統計的に有意に1/2より大きかった件」では、ひふみ投信の設定開始日2008/10/1から本記事執筆時点の直近営業日である2019/4/26までの2,590日を1期間として、当該期間の平均や日次勝率を算出しました。

しかし、ここでこんな疑問がわきます。

2008年から2019年という期間では確かにそうかもしれないが、最近に限れば勝率は高くないのではないか?

事実、最近はインデックスに対する勝率が低いという分析結果もあります。
参考記事:ひふみ投信の懸念点とその他投信の注意点

そこで今回は期間選択のバイアスをなくすため、計算期間をランダムに指定して、ひふみ投信とTOPIXの比較をしてみたいと思います。

ランダムな期間のとりかた

全体期間を、ひふみ投信の設定開始日2008/10/1から本記事執筆時点の直近営業日である2019/4/26とします。

この全体期間の中から、ExcelのRAND関数を用いてサンプル期間開始日( t_i^S)(下付きは( i)番目のサンプルを表す)をランダムに選択します。

次に、サンプル期間開始日( t_i^S)から全体期間終了日までの期間の中から、ExcelのRAND関数を用いてサンプル期間終了日( t_i^E)(下付きは( i)番目のサンプルを表す)をランダムに選択します。

こうしてサンプル期間(left[ t_i^S,t_i^Eright] )を作成し、これを1000セット作成します。

これがランダム期間の1000個のサンプルです。

期間をランダムサンプリングしたので、「ひふみ投信のパフォーマンスが高い期間を恣意的に選んだ」という疑念はなくなるでしょう。

各サンプル期間に対して、ひふみ投信とTOPIXの日次リターンの平均、標準偏差、シャープ・レシオ、日次勝率、期間勝率を比較します。

サンプル期間における日次リターンの平均

各サンプル期間で、ひふみ投信とTOPIXの日次リターンが計算できます。

1000件のサンプルで計算されたひふみ投信の日次リターンの平均は年率換算で16.01%、TOPIXは7.81%でした。

期間をランダムに選択した場合でも、ひふみ投信はTOPIXより良好なリターンを上げていることがわかりました。

サンプル期間における日次リターンの標準偏差

1000件のサンプルで計算されたひふみ投信の日次リターンの標準偏差(リスク)は年率換算で18.28%、TOPIXは19.25%でした。

期間をランダムに選択した場合でも、ひふみ投信はTOPIXより低リスクであることがわかりました。

サンプル期間における日次リターンのシャープ・レシオ

日次リターンの平均と標準偏差を用いて計算されるシャープ・レシオは、ひふみ投信が1.29、TOPIXが0.6でした。

投資の運用効率を測る指標であるシャープ・レシオは、ひふみ投信のほうがポイントが高いことがわかりました。

サンプル期間における日次リターンの日次勝率

各サンプル期間で、ひふみ投信の対TOPIXの日次勝率が計算できます。

日次勝率の平均は53.63%で、ランダムに期間を指定しても、ひふみ投信はTOPIXに勝つ確率のほうが高いという結果になりました。

なお、日次勝率の1000サンプルにおける勝率トップは77.5%(2019/1/7-2019/1/20)、勝率最下位は0%(2019/12/5-2018/12/8)、中央値は53.5%でした。

1000サンプルから計算される日次勝率をヒストグラムにしてみると、勝率が50%から57%の間にあるケースが最も多いという結果になりました。

サンプル期間における日次リターンの期間勝率

各サンプル期間でのひふみ投信の基準価格成長率とTOPIXの伸び率を比較することで、サンプル期間での勝敗を定義することが出来ます。

1000サンプルのうち、ひふみ投信がTOPIXの成長率を上回ったサンプルは873件であり、勝率は87.3%でした。

期間を適当に区切ったとき、ひふみ投信がTOPIXより「儲かる」確率は87.3%と解釈できます。

まとめ

本記事ではリターン計測に期間選択の恣意性が混入しないよう、ランダムに期間を選択し、その期間でリターンや勝率を計算してみました。

個別のサンプル期間で見ればひふみ投信がTOPIXに勝てない期間もありましたが、平均的にはひふみ投信はTOPIXより優れた運用成果を上げていました。

本記事の分析は多数・ランダムなサンプルによる統計的手法に基づいてはいるものの、ひふみ投信の一側面しか見えていないというご意見もあろうかと思いますので、是非SNSで「こんな見方もある」といったコメントを頂けると嬉しいです。

ひふみ投信の対TOPIXの勝率を調べてみたら、統計的に有意に1/2より大きかった件

こんにちは、毛糸です。

私は投資信託に積立投資を行っており、そのなかでアクティブファンドである「ひふみ投信」を購入しています。
参考記事:【投信定点観測】インデックス投資信託8つ・ロボアドバイザー2つ・アクティブファンド3つにドルコスト平均法で積立投資してみる

ひふみ投信は主に日本株式を中心に運用を行うアクティブファンドで、中小型株の目利き力に優れた投資信託として個人的に注目しています。

そんなひふみ投信ですが、最近ネットではパフォーマンスに疑問符を投げかける声が散見されています。

そこで今回は、ひふみ投信に対するネガティブな声に反論すべく、ひふみ投信の優位性を統計学的に検証してみたいと思います。

結論として、ひふみ投信は日本株式のインデックスであるTOPIXに対する勝率が、有意に1/2を超える結果となりました。

価格時系列データはYahoo!ファイナンスから

ひふみ投信とTOPIXのデータはYahoo!ファイナンスから取得しました。

9C31108Aひふみ投信の時系列データはこちら

TOPIXの時系列データはこちら

ひふみ投信は基準価格を、TOPIXは終値をそれぞれ使用します。

期間はひふみ投信の設定開始日2008/10/1から本記事執筆時点の直近営業日である2019/4/26までの、2,590日です。

日次リターン(算術、純額表示)の計算

日次の算術リターン(日次リターン、純額表示)を計算します。

\( t\)日目のリターン\( r_t\)は、\( t\)日目の価格\( S_t\)と\( t-1\)日目の価格\( S_{t-1}\)を用いて、以下の計算式で算出します。

\[ \begin{split}
r_t=\frac{ S_t-S_{t-1}}{ S_{t-1}}=\frac{S_t }{S_{t-1} }-1,~r_1=1
\end{split} \]

この計算により、ひふみ投信の日次リターン\( r_t^H\)とTOPIXの日次リターン\( r_t^T\)(\( t=1,2,\cdots,2590\))が得られます。

ひふみ投信とTOPIXの日次リターンの平均

2008/10/1から2019/4/26までの日次リターンの平均は、
ひふみ投信が0.07%/日、TOPIXが0.02%/日でした。
日次リターンの平均はひふみ投信の方が高い結果となりました。

ひふみ投信とTOPIXの日次リターンの分散、標準偏差(リスク)

2008/10/1から2019/4/26までの日次リターンの分散(平均からの乖離の尺度)は、
ひふみ投信が0.00001、TOPIXが0.00002でした。
日次リターンのリスクを示す標準偏差(分散の平方根)は、
ひふみ投信が0.02%、TOPIXが0.03%でした。
日次リターンのリスクはひふみ投信の方が低い結果となりました。

ひふみ投信とTOPIXの日次リターンのシャープ・レシオ

リスクに対するリターンの効率性を図る指標であるシャープ・レシオ(=リターン÷リスク)は、
ひふみ投信が2.84、TOPIXが0.90でした。
リスクに対するリターンの効率性はひふみ投信のほうが優れているという結果になりました。

ひふみ投信とTOPIXの日次リターンの累積リターン

当該期間中、ひふみ投信の基準価格は4.70倍(純リターン371%)に、TOPIXは1.47倍(純リターン47%)になっています。

ひふみ投信の方が当該期間中の利殖幅が大きいという結果になりました。

ひふみ投信の対TOPIX超過収益率

ひふみ投信の対TOPIX超過収益率\( r_t^E\)は、ひふみ投信の日次リターン\( r_t^H\)とTOPIXの日次リターン\( r_t^T\)を用いて

\[ \begin{split}
r_t^E=r_t^H-r_t^T
\end{split} \]
と表せます。

ひふみ投信の対TOPIX超過収益率\( r_t^E\)は、ひふみ投信をロング、TOPIXをショートするポートフォリオのリターンに近似し、ひふみ投信がTOPIXをどれだけアウトパフォームしているかを測る指標になります。

ひふみ投信の対TOPIX超過収益率\( r_t^E\)の平均は0.04%、標準偏差は0.01%でした。

超過収益率が正であったため、ひふみ投信はTOPIXに対して良好なパフォーマンスを上げているという結果になりました。

ひふみ投信の対TOPIXの勝率

ひふみ投信の対TOPIX超過収益率\( r_t^E\)が正の値であるとき、ひふみ投信はTOPIXを上回るリターンを実現させたことになります。

\( r_t^E\)が正のとき\( 1\)、負のとき\( 0\)を取る変数(勝敗変数)を\( t=1,2,\cdots,2590\)に対して計算し、和を取ることで、ひふみ投信のリターンがTOPIXのリターンを上回った日数をカウントできます。

こうして計算した結果、2,590日中、ひふみ投信がTOPIXを上回った日数は1,385日、割合にして53.5%でした。

2008/10/1から2019/4/26までを計算期間としたときの、ひふみ投信の対TOPIXの勝率は53.5%であり、勝敗が一様に確からしい時の確率\( \frac{ 1}{ 2}\)を上回る結果となりました。

ひふみ投信の対TOPIX勝敗変数の二項検定(正規分布近似)

ひふみ投信の対TOPIX勝率は上記計算によると53.5%であり、勝率トントン(\(\frac{ 1}{ 2} \))に近く、偶然\(\frac{ 1}{ 2} \)を少し超える勝率が記録されただけではないか、という疑問を持ちます。

そこで、ひふみ投信の対TOPIX勝率53.5%という数字が、統計学的に意味がある数字なのかを検証します。

ひふみ投信の対TOPIX勝敗変数は、ひふみ投信の対TOPIX勝率\( p\)をパラメタとする二項分布に従うと考えられます。

「\( p=\frac{ 1}{ 2} \)と仮定したとき、ひふみ投信の対TOPIX勝率の実際値53.5%がどれくらいの珍しさで起こったのか」を統計的に検証する方法を、仮説検定と言います。

\( p=\frac{ 1}{ 2} \)と仮定したとき、ひふみ投信がTOPIXに2,590日中1,385日勝った、という結果が生じる確率が小さければ、ひふみ投信がTOPIXに勝ったのは偶然ではない、と結論付けられます。

仮説検定の詳細は他の記事にゆずりますが、今回はひふみ投信の対TOPIX勝利日数を二項分布\(Bi(2590,p) \)として、帰無仮説:\( p=\frac{ 1}{ 2} \)、有意水準5%で検定を行います。
参考記事:25-2. 二項分布を用いた検定

ひふみ投信の対TOPIX勝利日数は帰無仮説\( p=\frac{ 1}{ 2} \)のもとでは、近似的に平均\( 2590p=\frac{ 2590}{ 2}\)、分散\(2590p(1-p) =\frac{ 2590}{ 4}\)の正規分布に従います。

ひふみ投信の対TOPIX勝利日数を基準化した統計量が1.96より大きいとき、帰無仮説は棄却され、ひふみ投信の対TOPIX勝率は\( \frac{ 1}{ 2}\)と有意に異なる、と結論付けることが出来ます。

統計量は

\[ \begin{split}
\frac{ 1385- 2590p}{ \sqrt{2590p(1-p)}}=3.54>1.96
\end{split} \]
なので、

ひふみ投信の対TOPIX勝率は\( \frac{ 1}{ 2}\)と有意に異なります

つまり、ひふみ投信の勝率が53.5%であり、\( \frac{ 1}{ 2}\)より大きかったのは、統計的には偶然ではない、という結論が導けます。

まとめ

ひふみ投信の設定以来のデータを用い、基本統計量をTOPIXと比較しました。

また、日次の勝敗率を計算し、ひふみ投信がTOPIXに有意に勝っていることを確認しました。

本記事の分析は統計的手法に基づいてはいるものの、ひふみ投信の一側面しか見えていないというご意見もあろうかと思いますので、是非SNSで「こんな見方もある」といったコメントを頂けると嬉しいです。

【投信定点観測】7週目|新興国債券含み損に…、ロボアドの逆相関?、ひふみvsTOPIX

こんにちは、毛糸です。

【投信定点観測】2019年4月第4週(スタートから7週目)の損益の報告です。

今週末における投資総額は143万円、含み損益は+34,674円、損益率は2.42%(年率17.70%)です。

損益状況

商品ごとの時価は以下のようになりました。【投信定点観測】開始から6週間経過時の含み損益は+34,674で、先週から2,116円のマイナスです。

損益率に直すとこんな感じです。今週末の損益率は2.42%(年率換算で17.70%)です。

インデックス投資信託の振り返り:J-REIT好調、新興債券反落

今週は日本株式・債券・REITが好調だった一方、新興国株が反落しました。

4/25の日銀政策決定会合で2020年春ごろまでの長期金利操作をコミットしたことが好感され、TOPIX、債券インデックス、REITが押し上げられました。

一方、新興国債券が反落し、含み損に転落しています。

新興国債券はここ数年大変よいパフォーマンスを上げていました。

しかし先進国の景気動向が注視される中で新興国通貨と債券にも不安定感があり、事実今週新興国債券は含み損に突入しました。

今まで良好なパフォーマンスを上げていた資産であっても、その後もパフォーマンスが持続すると考えるのは安易です。

【投信定点観測】は広く分散されたポートフォリオに機械的に積立投資する「ほったらかし」インデックス投資を実践しています。

▼インデックス投信をコツコツ積み立て分散投資!




ロボアドバイザーの振り返り:WealthNavi(ウェルスナビ)とTHEO(テオ)は逆相関?

ロボアドバイザーはWealthNavi(ウェルスナビ)THEO(テオ)ともに含み益ですが、今週はWealthNavi(ウェルスナビ)のほうが良好なパフォーマンスをあげています。

いずれも週次ではマイナスリターンですが、THEO(テオ)は0.7%のマイナスである一方、WealthNavi(ウェルスナビ)は0.03%のマイナスに留まり、上手な「守り」を見せています。

WealthNavi(ウェルスナビ)THEO(テオ)も、ETF(上場投資信託)を用いた分散を行っていますが、そのポートフォリオには違いがあり、これまでの価格推移を見ると逆相関があるような気がしないでもありません。

いずれもETFを用いた全世界に対する分散投資を行っていますが、一口にロボアドバイザーと言っても特徴はいろいろで、研究し甲斐がありますね。

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WEALTHNAVI(ウェルスナビ)

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THEO

アクティブファンドの振り返り:ひふみ、累積リターンで見るとインデックスに勝利中

TOPIXの今週の上昇幅が0.08%であるのに対し、ひふみ投信は0.84%と、インデックスを上回るリターンを稼ぎ出しています。

ひふみは週次リターンで見ればTOPIXに買ったり負けたりですが、累積リターンで考えた場合にはインデックスを徐々に引き離しています。

アクティブファンドは平均的にはインデックスに勝てないとされていますが、それはあくまで「平均」の話。

審美眼に覚えあり!と思う方は、勝てるアクティブファンドを見つけるのも楽しいかもしれませんね。

まとめ

【投信定点観測】を始めて7週間、市場は「適温相場」という言葉で表せられるように、目立った混乱もなく推移しています。

新興国資産など、週次で大きく買ったり負けたりする銘柄もあり、新興国資産がハイリスクであることを実感します。

特定の資産の上下に関わらず安定的にリターンを追求していけるのが、【投信定点観測】でも実践している投資信託を使った分散投資です。

投資信託積立の優位性については、下記の書籍に丁寧に解説されていますので、是非読んでみてください。

引き続き積立投資の状況をリポートして参りますので、もしよろしければSNSでのシェアよろしくお願い致します!

ビジネスマンにおすすめする、ゴールデンウィーク10連休に読んで欲しい本5冊!

こんにちは、毛糸です。

ゴールデンウィークが始まりますね、今年は10連休という超大型連休です。

10連休を使ってスキルアップしたいというビジネスマンは少なくないでしょう。

そこで今回は、私がこれまで読んだ本の中でビジネスに特に役立っているものをまとめてみます。

仕事の能率を上げ、成果を高めるための書籍を

  • プロジェクトマネジメント
  • Excel関数、マクロ、VBA
  • 見やすい資料の作り方
の3つのポイントから紹介します。
 

外資系コンサルが教えるプロジェクトマネジメント

プロジェクトとは、ある特定の目的を達成するために人材や時間を投下し課題を解決していくプロセスです。
 
私達の仕事の多くはプロジェクトであると解釈できます。
 
したがって、プロジェクト管理(プロジェクトマネジメント)の手法を学ぶことで、日々の業務を効果的かつ効率的に遂行することができます。
 
プロジェクトマネジメントというと、通常は管理職の仕事だと思われがちですが、スタッフ職階の人でもこれを学ぶことで、自分の仕事を円滑に進めることができます。
 
プロジェクトマネジメントの解説書は多々ありますが、私はこの本を勧めます。
 

本書は、 

  • プロジェクトマネジメントとはなにか
  • プロジェクトマネジメントに必要なこととはなにか
  • どんな心づもりで取り組むべきか
  • 具体的にどういう方法をとるべきか

といった内容が網羅されています。

プロジェクトマネジメントのノウハウをインプットしておくだけで、仕事の見通しがよくなり、リスクに備えることができ、クライアントの期待に答える準備に時間をたっぷり取れるようになります。

 
仕事の忙しさの中で改善点を見つけ実行していくのは難しいですが、連休を使って「ベストソリューション」を前もって勉強しておくことで、休み明けの業務をブーストすることができます。
 

Excel関数、マクロ、VBA

ビジネスでExcelを使う人にとって、Excelを効率的に使うことは、そのまま業務効率化に繋がります
 
Excelはビジネスで当たり前のツールである一方、Excelの使いかたを基礎から体系立てて教わる機会はあまりありませんし、我流に走り非効率な使いかたをしている人もたくさんいます。
 
この大型連休を使って、Excelの使いかたを極めてみてはいかがでしょうか。 

関数は「使える順」に極めよう! Excel 最高の学び方

Excelは関数を効果的に使うことで多くの分析ができ、業務を効率化することができます。

Excel関数の数は膨大で、そのすべてを勉強することは不可能です。

しかし、ビジネスでよく使う関数というのは実は数が限られており、それらを優先的に習得することで、高い費用対効果が得られます。

本書は関数を「使える順」に解説してくれる他に類を見ない良書で、これを読むことですぐにビジネスに活かせるスキルが身につきます。

Excel VBAの教科書

Excelには処理を記録し自動化するツールが搭載されています。 

それが「マクロ」です。

マクロを使うことで、大量のデータを集計したり、加工したりする作業を、機械に任せることができます。

私自身、マクロを用いることで劇的な業務改善に成功しました。
参考記事:30時間の作業を1/3に圧縮できた3つの理由|マクロVBA、業務見直し、マニュアル化

マクロは、VBAというプログラミング言語によって作ることができます。

プログラミングというと、最近何かと話題ではあるものの、いまいちとっつきにくいと感じている人も多いのではないでしょうか。

私がおすすめする以下の本は類書と比較して、

  • 前提知識が不要で
  • 一般的なプログラミングの考え方が身につき
  • 辞書のように無味乾燥でなく
  • 特定の用途にフォーカスしてないので汎用性が高い

という特徴のある良書です。

Excelワークを更に効率化したいと考えている方は、このゴールデンウィークにVBAプログラミングによるExcelマクロの作成にチャレンジしてみてください。

見やすい資料の作り方

ゴールデンウィークに習得をおすすめしたいのが、見やすい資料の作り方です。
 
見やすくわかりやすい資料というのは、ビジネスでは様々な場面で求められますが、見やすさというのは個人の感性にも左右され、体系的に勉強する機会は少ないと思います。
 
しかし「見やすい」「わかりやすい」資料を作るためのルールというのは、ある程度セオリーや標準的な規則が決まっています
 
ゴールデンウィークにこれら「基礎」を身につけることで、今後ずっと、資料作りに迷うことがなくなるでしょう。
 

外資系金融のExcel作成術: 表の見せ方&財務モデルの組み方

本書はエリートが集う外資系金融機関で「エクセルニンジャ」の異名をとった著者による、美しい表の作り方を説明した本です。
 
罫線の引き方や、インデント(段落)の効果的な使いかた、ベタ打ちなのか関数なのかひと目で分かるフォント色のルールなど、Excel表をわかりやすく作るためのノウハウが満載です。
 

 

 
本書の後編は「財務モデル」に関する解説で、これだけでも十分価値ある内容です。 

ただし、初見ではかならず引っかかるであろう落とし穴があるため、注意が必要です。
参考記事:『外資系金融のExcel作成術』誤植?数字が合わない理由と解決策

伝わるデザインの基本 増補改訂版 よい資料を作るためのレイアウトのルール

本書は、見やすく・わかりやすい資料の作り方を解説しています。
 
フォントの選び方、配色、レイアウトなど、Excel表にとどまらず、資料全般に適用可能な手法が載っています。
 
デザインの本というと、センスが必要なのではないか?と心配になるかもしれません。
 
しかし、本書ではなぜその方法が伝わりやすいのかを丁寧に解説しているのに加え、良い例と悪い例を比較して図解してくれるので、再現性がとても高いです。
 

 

 
 
本書で説明されているフォントの使いかたは、下記の記事にもまとめてあるので、参考にしてみてください。
参考記事:おすすめフォント保存版!WindowsとMacそれぞれの見やすいフォントをまとめました。 

まとめ

大型連休は勉強するのに絶好のチャンスです。

本記事では、ビジネスを効果的に進めるために、

  • プロジェクトマネジメント
  • Excel関数、マクロ、VBA
  • 見やすい資料の作り方
の3つの観点から、おすすめ書籍を紹介しました。
 
是非このゴールデンウィークを有効活用して、スキルアップを図りましょう。
 
 

30時間の作業を1/3に圧縮できた3つの理由|マクロVBA、業務見直し、マニュアル化

こんにちは、毛糸です。

私は決算支援コンサルタントとして大企業の経理支援をしています。

毎期の作業の中で、1つのタスクに30時間もの工数がかかっていた、繁忙期の悩みのタネになっていたExcel作業がありました。

大量のcsvファイルを一つ一つ開き、必要な加工をし、集計した上、他の資料と照合するというもので、かねてから決算作業の中で最も嫌な作業として扱われてきました。

しかし、私はこの作業を10時間まで圧縮することに成功し、67%の業務効率化を達成しました。

今回は30時間の作業を1/3に圧縮できた3つの理由についてまとめます。

マクロを導入した(VBAプログラミング)

30時間の作業を1/3に圧縮できた1つ目の理由は、Excelマクロの導入です。

マクロとはExcelの手続きをコンピュータに記憶させ、処理を自動化することが出来る機能です。

私が取り組んでいた作業は大量のデータを開き、加工し、集計する必要がありました。

扱うファイルが膨大であったため、30時間(8時間勤務で4日弱かかる)という工数のかさむ作業です。

しかし、手続自体は簡単で、かつ、似た作業の繰り返しで構成されていました。

こんなときに役立つのがExcelマクロです。

マクロを用いると、手続きのパターンをExcelに覚えさせ、大量のデータを処理するプロセスを自動化することが出来ます。

もちろん途中で人の目が必要な部分や、判断を伴う箇所がありましたが、そういった部分を適切にExcelに伝えておくことで、人と機械が共同して作業を行うプロセスを確立できました。

Excelマクロの導入によって、30時間の作業のうち15時間が削減できました。

ExcelマクロはVBA(Visual Basic for Application)というプログラミング言語によって作ることが出来ます。

今話題のプログラミングに興味があるという方は、日々の業務の効率化に結びつくVBA(Excelマクロ)を習得することで、高い費用対効果が得られますので、是非チャレンジしてみてください。

業務の抜本的な見直しを行った

30時間の作業を1/3に圧縮できた2つ目の理由は、業務の見直しです。

私がこの業務を担当することになったとき、この業務が本当に必要なのか別の視点から同じ効果が得られないか、もっと速く行う方法はないかを、注意深く検討しました。

マクロの導入はこうした視点から得られた解決策の1つです。

他にも、既にある別の資料を参照することで業務そのものをスリム化したり、複雑な数式が組んであるワークシートをシンプルな設計にしたり、「あればベター」な部分を思い切って廃止するなどの見直しを行いました。

業務を批判的に見つめ直すことにより、削減・効率化が出来る余地が見えてきます。

業務の見直しによる削減時間は3時間ほど、作業の10%を削減できました。

マニュアル化を徹底した

30時間の作業を1/3に圧縮できた3つ目の理由は、マニュアル化の徹底です。

この業務は大量のデータをミスなくさばく必要がありましたが、従来はミスが混入しがちで、手戻りが多く存在していました。

そこで私が行ったことが、業務のマニュアル化です。

作業内容を記録し、無駄が生じないように並び替えて効率化を図りました。

業務プロセスをチェックリスト化することによって、作業の抜け漏れを回避することが出来ました。

この取り組みによってミスや手戻りが劇的に減り、毎期の作業が2時間は圧縮されました。

まとめ

繁忙期の悩みのタネだった30時間のExcel作業は、

  • VBAマクロの導入
  • 業務の見直し
  • マニュアル化

によって時間が1/3に削減されました。

特にマクロの利用が大きかったですが、昨今の働き方改革や仕事効率の向上のため、プログラミングを勉強することの意義は大きいと思います。

皆さんも是非、スキルを身に着け自分を忙しさから開放させてみてはいかがでしょう。

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