この記事では簿記・会計における「矢印」を3つ紹介します。
複式簿記を前提とする会計の世界において,ここであげる3つの概念はいずれも「矢印」で表現できます。
簿記・会計の概念を「矢印」で表現することで,専門用語を理解する助けになります。
この記事では簿記・会計における「矢印」を3つ紹介します。
複式簿記を前提とする会計の世界において,ここであげる3つの概念はいずれも「矢印」で表現できます。
簿記・会計の概念を「矢印」で表現することで,専門用語を理解する助けになります。
ある業務を社内外の誰かに委託するという構図は,多くの場面で表れます。
例えば以下のような例があります。
私はコンサルタントとして会社の課題解決を支援する仕事をしています。そういった仕事も,上記のような委託関係にあります。
委託関係において,報酬を固定額にする(固定報酬制)か,作業量や成果に連動する出来高払いにする(変動報酬制)かは,悩ましい問題です。
この記事では固定報酬制と変動報酬制メリット,デメリットを,委託者と受託者の立場から整理します。
会計情報の利用の仕方や、会計情報に期待する性質は、利用者によってさまざまです。
現在の財務会計制度においては、企業は経済事象を一般に認められた会計原則(GAAP)に基づきつつ、主観や判断を交えて会計処理を行い、財務諸表として公表します。
しかしXBRLなどの会計データベースの普及が進み、会計情報を分析するツールも豊富になっている現状に鑑みれば、もはや企業の主観が混ざった財務諸表よりも、報告書の作成根拠となる財務データベースを公開するほうが、利用者にとって都合がいいという可能性もあります。
多目的に利用可能な財務データベースを企業が構成しこれを公開すれば、利用者は自分の目的に沿った会計情報を都合に合わせて作り出すことが可能となるかもしれません。
【参考記事】大福帳型データベースは単一性の原則を満たすか
『新・現代会計入門』では、このような会計のあり方が実現したとき、
会計基準の役割は,減価償却方法や棚卸資産評価法などの会計処理を定めることではなく,むしろどういう項目がデータベースに含められるべきかを決めることが重要となってくる
と述べています。
企業の経済活動に関する情報を可能な限り削ぎ落とさずにデータベース化し、それを開示しようという考え方は、以下の研究書でも解説されています。
企業はその経営を効率的なものにするために、利益目標を立てます。
利益目標は組織の道標になるとともに、事後的に活動を振り返る際の基準になります。
この記事では利益目標と実際利益に差異が生じたとき、その原因を究明するための手法「事後的分析」について紹介します。
管理会計のテキストを読んでみると、その内容が主に製造業をターゲットにしていることに気づきます。製造業の意思決定を支援する手法として体系化された管理会計は、ホワイトカラーの管理にも役立てられるのでしょうか。
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会計は様々なものに喩えられます。
「会計は写像である」というフレーズは有名です。
【参考記事】「会計は写像」というフレーズの意味と出典テキスト
写像という言葉を数学用語としてしっかり定義し、会計という写像を数学的に考察した文献な多くありません。個人的には興味ある考え方であり、以下の記事では圏論との関係を考察しています。
【参考記事】【君の知らない複式簿記8】会計は写像であり、関手である。
会計はビジネスの言語であるとも言われます。会社の事業の状態は、会計という共通言語によって、投資家などに伝達されるという考え方です。
【参考記事】会計は「事業の言語」
会計は企業の実態を表す地図であるという考え方もあります。以下の記事では、会計基準を設定することは、地図を作ることと本質的に同じである、という主張について解説しています。
【参考記事】企業活動の「地図」としての会計
「会計の本質は地図作成の本質と同じである」
会計学者デービッド・ソロモンズはそのような言葉を残したと『新・現代会計入門』に書いてあります。
地図の善し悪しは、それがどれだけ正確に事実を描写しているかによって評価されます。地図が正確に描かれていてはじめて、私たちはその地図を使って行動することができます。
会計の本質もこれと同じです。
会計に求められるのはビジネスの実態を忠実に描写していることであり、忠実に描写してはじめて、私たちは会計情報を役立てることができます。
【参考記事】会計と圏論における「忠実」:概念フレームワークと関手の定義に触れながら
地図の作成と同じく、会計基準の作成においても正確性を追求すべきという考え方の背景には、会計基準の中立性という考え方があります。
会計基準の中立性とは、会計基準の存在によって特定の行動や結果を生じさせるようなバイアスが存在しないことをいいます。
偏ったり歪んだ地図は使いづらいものです。なるべく正確に(バイアスなく)地図が作成されていることが望ましいのと同様に、会計にも偏りがないルールが求められます。
中立的に作られた会計ルールがあってはじめて、私たちは会計という地図を頼りに、企業活動の実体を正確に理解することができるのです。
勘定科目と金額を左右に並べることで会計処理を表す形式を、仕訳といいます。仕訳は複式簿記の重要な要素のひとつです。
この仕訳という言葉を動詞的に使うとき、みなさんはどんな表現を使いますか?
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「会計とはなんなのだろう」ということを、最近よく考えます。
教科書的な答えとしては、企業の経済活動や状態を貨幣額などを用いて測定し報告するシステム、ということになるでしょう。会計は経済活動の写像である、というフレーズで語られることもあります。
貸借対照表の純資産の部に置かれる勘定科目にはいくつもあります。資本金、資本剰余金、利益剰余金は特に有名です。
資本金と資本剰余金は名前がよく似ています、「剰余」が入っているかどうかですからね。
資本金と資本剰余金という似た勘定科目があることを踏まえると、利益剰余金と似た「利益金」なる勘定科目があっても良さそうです。
しかし、そんな科目は存在しません。
これはなぜなのでしょうか。
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