書籍や論文は最初から順に読んでいくタイプでした。表紙をめくって最初のページ,「はじめに」の1行目から丁寧に読んでいくのがこれまでの私のスタイルでした。
しかし,『独学大全』を読んで,このような文献の読み方はもったいないことに気が付きました。
書籍や論文は最初から順に読んでいくタイプでした。表紙をめくって最初のページ,「はじめに」の1行目から丁寧に読んでいくのがこれまでの私のスタイルでした。
しかし,『独学大全』を読んで,このような文献の読み方はもったいないことに気が付きました。
この記事は『独学大全』の紹介記事です。
この本には,学ぶ意欲のある人が,効果的で効率的に学ぶためのノウハウが満載です。「社会人になって久しいけれど,また勉強をしてみたい」「勉強は好きだけど,もっと効率的に進める方法が知りたい」という人に強くおすすめします。
専門性で稼ぐ,ということを考えたとき,相手がその専門性に対して価値を見出してくれるかというのは,極めて重要な視点です。
特定の能力に秀でており,辞書的な意味で「専門性」持っていたとしても,それが高く値付けされるとは限りません。
もちろん,能力的な希少性は,価値を見出してもらうための必要条件です。代替可能な能力は供給も多いので,市場原理によって低く値付けされるのが通常です。
しかし,希少であるからと言って,それに高い価値を見出してくれるとは限りません。世界にたった一枚しかない素人の絵画に高い値がつかないように,たとえ希少であっても,それが価値につながるわけではありません。
他者に価値を見出してもらえるかというのは,その他者に「喜んでもらえるか」にかかっています。「喜び」というのは感情としての喜びに限らず,より高い収益をもたらすのに役立つだとか,自分の課題を解決してくれるだとか,そういう広い意味での「喜び」です。
私たちはこういった「喜び」に対価を支払います。その能力を発揮してくれて嬉しい,高度なスキルが役に立つ,そういうときに価値は生まれます。そしてそれが報酬として専門性の持ち主に還元されるとき,専門性で稼ぐという状態になります。
こちらの記事で,専門性と他者評価についての視点を整理しました。専門性は他者からの評価を得ることによって,報酬に変わります。そしてそれはおそらく,フリーランスとか組織人だとかいう労働形態とは,直接関係のない仕組みです。フリーランスにはフリーランスに期待される専門性が,組織人には組織人に期待される専門性が,それぞれ評価されます。
大切なのは,自身が置かれた環境の中で何を期待されいて,それにどういった希少性で応えるかということだと思います。
それが他者から認められ,正当な報酬として還元されるとき,「あいつは専門性で稼げている」という評価が下されるのでしょう。
2021/5/24(月)21時から,Twitterスペースで「専門性」に関するトークセッションに参加します。
専門性を身につけたい,専門性を高めてビジネスで活躍したいという声を,私の周りでもよく聞きますが,そもそも「専門性」とは何なのか,会計士であり作家の田中先生とディスカッションします。
この記事ではその準備として,専門性を考える上でどんな視点が重要になりそうか整理してみます。
この記事では,日本企業に見られる「やらんかいマネジメント」という好ましくないマネジメント方法に関して説明します。
管理可能性原則という管理会計の基本的な前提について触れたあと,やらんかいマネジメントの定義とその危険性について述べます。
この記事では,企業価値評価手法のひとつである残余利益モデルについて説明します。
残余利益モデルがどういうアイデアに基づいているのか,その使用にあたってどういった情報が必要になるのかを述べます。
市場を基礎とする会計研究はMarket-Based Accounting Reaserch(MBAR)と呼ばれ,現在の会計研究のメインストリームになっています。
この記事では,市場の効率性と会計情報の関連について説明します。
『自分らしい働き方を目指して、仕事と病の両立が当たり前になる社会へ』というAERAdot.(アエラドット) の記事で,「ワークシックバランス」という言葉を知りました。
働く人の3人に1人は何らかの病気を抱えているといわれている現代において,病と向き合いながら働くことを前向きに捉えるのが,ワークシックバランスという考え方です。
記事の対談の中でパラレルワーカーの正能さんがこんなことをおっしゃっています。
私たちは、「何らかの病気と向き合っている人が目の前にいるかもしれない」という想像力を身につけ、「伝えたい人が伝えやすい関係をつくる」「伝えてくれたら手をさしのべる」という気持ちでいることが必要だと思いました。
この言葉にはハッとしました。病気と向き合っている人が目の前にいるかも知れないという想像力を,私はどれだけ持てているだろうかと不安になったからです。
目の前の相手が抱える病気や痛みを,外から見て理解できるシーンは必ずしも多くありません。一見しただけではそうとわからないハンディキャップや悩みを、相手は持っているかもしれないのです。
そんなちょっとした想像力を普段から意識することができれば,先入観によって物事を決めつけたり,思い込みで相手を傷つけたりすることが少なくなるかもしれません。
病気に限らず,この社会にはさまざまなマイノリティが存在しており,少なからず肩身の狭い思いをしています。
そういう生きづらさが少しでもなくなるように,私たち一人ひとりが,相手への気配りを忘れず,ちょっとした想像力を持って付き合っていけたらいいなぁと感じます。
自分の中にある先入観やバイアスに気づき,それをほぐしていくのは,簡単なことではありません。
しかし,ちょっとした想像力が行動になって、みんなが生きやすい社会になると,私は信じています。
この記事はマネジメント・コントロールの定義について述べています。
参考文献を挙げながら,マネジメント・コントロールが具体的にどういったプロセスなのかを提示します。
この記事では,簿記代数という新たな研究分野のモチベーションについて述べます。
代数を用いることがなぜ簿記の理解に役立つのか,説明します。
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